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英国リーズのファースト・ダイレクト・アリーナで25日(日本時間26日)ゴングが鳴ったS・ライト級12回戦は、ジャック・カテラル(英)が元同級4団体統一王者ジョシュ・テイラー(英)に3-0判定勝ち。2年3ヵ月ぶりの再戦でリベンジを果たした。
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「待つのは終わった」というキャッチコピーがついた因縁の一戦。前回、テイラーの地元スコットランドで行われたサウスポー同士の試合はダウンを奪われたテイラーが接戦を制して4団体統一王座を死守した。
このリマッチは両者が持ち味を発揮した好ファイトが展開された。2回に左フックを決めたカテラルだが、テイラーの右ジャブも有効で、早くも左目尻が腫れ出す。だが大事には至らず、カテラルは右ジャブを返し4回には左強打をねじ込んで攻勢に転じる。
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以後スパートして引き離しをかけるカテラルだが、7回、テイラーは左で攻勢をかけ、ペースを取り戻す。しかし9回にネジを巻き直したカテラルが再び優勢。11回、左カウンターを命中させてテイラーにダメージを与えたカテラルが、117-111が2者に116-113のスコアで勝利アナウンスを受けた。
IBF3位のカテラル(29勝13KO1敗=30)は「クレバーに対処して試合をコントロールした。クリーンヒットで勝った。ビッグファイトを希望する」とサバイバルした心境を明かした。プロモーターのエディ・ハーン氏(マッチルーム・ボクシング)は今後のターゲットにマティアス(IBF王者)、ヘイニー(WBC王者)らを挙げた。
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ハーン氏が「ジャックの勝利は動かないがスコアカードは開き過ぎではないか」と語ると、テイラーのプロモーター、トップランクのボブ・アラム・プロモーターもリングに上がり「スコアカードは馬鹿げている。これではアメリカの選手はここでは勝てない」とマイクを持ってブチまけるひとコマがあった。
昨年6月のテオフィモ・ロペス戦に続く連敗のWBO5位テイラー(33)は19勝13KO2敗。
セミの英国クルーザー級王座決定戦は、東京五輪代表からプロ転向したシーボン・クラーク(英=WBA4位)がエリス・ゾロ(英=同級13位)に8回2分59秒KO勝ち。ジャマイカ出身のクラークは9勝7KO無敗。またWBAコンチネンタル・ウェルター級戦は王者パディ・ドノバン(英)がルイス・リツォン(英)に9回32秒TKO勝ちで防衛。Photos by Mikey Williams/Top Rank