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バンタム級世界ランカーの那須川天心(帝拳)のボクシング4戦目が31日、発表された。7月20日、両国国技館「Prime Video Presents Live Boxing 9」でWBAバンタム級4位ジョナサン・ロドリゲス(米)とキャリア初の10回戦を行う。
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東京ドームホテルで記者会見した那須川(3勝1KO)は「(初10回戦は)けっこう早いなというのはありつつ、早くタイトルマッチをやらせてもらえるような、近づいてきているのかなと感じる」と現在の心境を語った。
前回、初の世界ランカー戦となったルイス・ロブレス戦でキャリア初のTKO勝ちを収めた。那須川は「それまではなるだけもらわないように、前回の試合はどっしり構えて自分から攻めた。一戦一戦進化できていると思う」と自身の成長を実感した。
1月からの半年間もボクシングに没頭し、日々コツコツ積み上げてきたという自負がある。1ヵ月前から週3、4回のスパーリングをしているという那須川は「前回TKOだったので今回はKO。狙うというより自ずとKOできるといい」と試合をイメージした。
ロドリゲス(17勝7KO2敗1分)は昨年11月、元世界王者カリド・ヤファイ(英)に初回KO勝ちして名を上げた。直近の世界ランカー対決に敗れたものの、WBA4位にランクされている。
那須川はこの試合をクリアし、日本や東洋太平洋など地域王座戦へステップアップする見込み。ただし既にWBA7位、WBO10位、WBC13位と世界ランキング入りしているだけに、世界挑戦を期待する声も徐々に膨らんでいる。
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現在バンタム級世界王者は全員日本人選手。「4人の中で意識するのは?」と問われた那須川は「たぶん世の中の人は武居くんと言ってもらいたいのは分かるんですけど、全員意識してます。全部獲るつもりでいるので、全員を意識してます」とコメント。キックボクシング時代に対戦経験のある元K-1王者、武居由樹(大橋=WBO王者)の話題はやんわり遠ざけた。
試合のウエートは発表されなかったが、前回が121ポンド(54.88キロ)で「それより1ポンド軽いくらいだと思う」と那須川。バンタム級リミットの118ポンド(53.52キロ)に少しずつ近づいけていくようだ。
■7.20両国国技館
◇WBCバンタム級タイトルマッチ12回戦
王者 中谷潤人(M.T)×挑戦者 ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)
◇WBO・S・フライ級タイトルマッチ12回戦
王者 田中恒成(畑中)×挑戦者 ジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)
◇WBOフライ級王座決定12回戦
1位 加納陸(大成)×2位 アンソニー・オラスクアガ(米=帝拳)
◇10回戦
那須川天心(帝拳)×ジョナサン・ロドリゲス(米)