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元6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン=写真)が3年ぶりにリングに復帰し、WBCウェルター級暫定王者マリオ・バリオス(米)に挑む――。マニー・パッキャオ・プロモーションズ社長、ショーン・ギボンズ氏の発言としてESPNが伝えた。
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45歳のパッキャオは7月28日、格闘技イベント「超RIZIN」で、総合格闘家でキックボクサーの鈴木千裕とボクシングルールでのエキシビションマッチを予定。それを消化後、秋にラスベガスでバリオスに挑戦する計画だという。
パッキャオは21年8月、WBAウェルター級スーパー王者だったヨルデニス・ウガス(キューバ)に挑み判定負け。その後現役引退を表明し、23年12月、韓国でエキシビションを行った以外は試合から遠ざかっている。
一方でパリ五輪を目指し「特別枠」で出場を申請していたが、既定の40歳を超えているためIOC(国際オリンピック委員会)から却下されていた。
復帰を目指すにあたり「私は40歳でキース・サーマンに勝って歴史をつくった。45歳でもやれると思う。空白が長いけど、その分ダメージを受けていない」と決意を語る。
ウェルター級は4団体統一王者テレンス・クロフォード(米)がIBF王座をはく奪され、WBCも休養王者へ降格。S・ウェルター級で4階級制覇を狙っており、バリオス(29)が正規王者に昇格する可能性が出ている。そのあたりを見据えてパッキャオ氏がカムバックを目指したのではないだろうか。
バリオスも「レジェンドと対戦する可能性があるので、とてもエキサイトしている。彼とリングをシェアするのが夢だった」と歓迎している。Photo by SUMIO YAMADA