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注目の世界スーパーフライ級王座統一戦は7月7日夜、両国国技館で行われる。WBA井岡一翔(志成)とIBFフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)が互いの王座をかけて激突するものだ。井岡の経験か、マルティネスの攻撃力か。《ボクシング・ビート7月号より》
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試合に備えてラスベガスで集中トレーニングを行っている井岡。ここでイスマエル・サラス・トレーナーのもとすっかり仕上げてから帰国するのがスタイルだ。今回は志成ジム興行(6月27日)に合わせての滞在のため、日本に戻ってからもう一度スパーリングをする計画という。
さて、今度の一戦。同時期(現地6月29日)に行われるエストラーダ-ロドリゲスのWBC戦ともども、このクラスの行方を占うのはもちろんのこと、今年のS・フライ級シーンを彩るカードと言えよう。果たしてWBA・IBFのベルトをまとめるのは井岡か、マルティネスか。
勝負の緊迫感を高めているのは、井岡の発言によるところも大きい。「マルティネスが得意とする距離で打ち勝って止める」。すでにこう宣言しているからだ。
マルティネスはガンガン打ってくる右のファイター型。これに攻め込まれ続けて王座を奪われたのがジェルウィン・アンカハスだった。少し遠めからの打ち込みを得意にするアンカハスでなくとも、対戦相手からすればマルティネスは打ったら離れて空回りさせたいタイプのはずである。
ところが、井岡はあえてマルティネスの距離で打ち勝つという。具体的には、「打って、そこでいなして、マルティネスを後退させて距離をつくる」。マルティネスも打てる距離での戦いにはなる。しかしそこで上回る自信があるのだ。アンカハスが与えてもらえなかった距離を、井岡は打ち合って自らつくるというのである。
マルティネス戦のアンカハスについては井岡も「変に近い距離でも自信を持っていましたね、本当は中間距離が強い選手なのに」と、元王者のミスを指摘していた。..
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