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チャンピオン誕生1ヵ月、西田はまだ忙しそうにしていた。ようやく赤のIBFベルトが手元に届き、あいさつ回りもこれからが目白押しという。5月5日はサッカーのセレッソ大阪-FC町田ゼルビア戦のハーフタイムでピッチに立って拍手を受けた。本誌発売後は母校・近畿大学への勝利報告に、大阪府庁訪問を控えている。
「初めてお会いする方でもサインや写真を求められるので、やはり世界王者は違うなと感じます」
と初々しい感想。
この間、妻沙捺さん(元アマチュア女子日本王者)と韓国を旅行したり、沙捺さんの静岡の実家を訪れたり、リフレッシュも図った。オフ期間の体重はリミットより10キロ増の63キロだが、以前は65キロだったそうだからこれも新チャンピオンの自覚からか。練習再開の日、集まったメディアに答えて「いまは61キロを維持するのが目標です」と西田は言っていた。
こうして体重の話題になるのは、ロドリゲス戦で減量苦が知れ渡ったからだろう。その影響で終盤の11、12ラウンドは足が攣りそうになるほどだった。昨年から体幹トレーニングを始めたことも関係し、次戦は減量スケジュールを少し早めるとのことだ。せっかく獲ったタイトルをすぐに返上する予定はないので、まずはひと安心。
5月15日のX(旧ツイッター)には「もう少しバンタム級でやっていきます」とポストした。周囲にも減量面を心配され、あえてアップしたのかと思いきや、
「いや、勝っても負けてもボクシングやめようと思っていたんで……」
と西田の口から衝撃発言が飛び出した。..
新チャンピオン西田のストーリー――記事全文は発売中のボクシング・ビート7月号に掲載しています。
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