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日本フェザー級タイトルマッチが25日、後楽園ホール「Lemino BOXING フェニックスバトル117」のメインで行われ、王者の松本圭佑(大橋)が挑戦者8位の藤田裕史(井岡)に3-0判定勝ち。3度目の防衛に成功した。スコアは100-90×3。
元日本、東洋太平洋王者の松本好二トレーナーを父に持ち、デビューから無傷の10連勝をマークする24歳の王者に、プロ14戦目で初めてタイトルマッチの舞台を踏む34歳が挑んだ。
立ち上がり、サウスポーの藤田が左ボディストレートを松本に打ち込んだ。スイッチも駆使して何とか松本を崩そうという意思をを感じさせる。松本は冷静に対処し、左フック、右ストレートを狙っていった。2回、藤田の左が松本のアゴをとらえ、松本がバランスを崩して会場がどよめいた。
スイッチを繰り返す藤田が曲者ぶりを発揮し、松本は単発のパンチを決めるものの、やりにくそうな印象だ。5回、松本が右ボディフックをきれいに入れ、右ストレート、左ボディもヒット。5回終了時の採点は50-45×3で松本がリードした。
後半、劣勢の藤田は攻めたいところだが、なかなかペースアップできない。松本はジャブや左フックを決めながらも、そこからさらに厚みのある攻撃にはつなげられない。
9回、松本がジャブ、ワンツー、左ボディで藤田に迫る。藤田はクリンチ。松本が一気にいくかと思われたが、ここは藤田がクリンチも駆使して粘った。最終回は松本が左ボディを決めて好機を作り、藤田はヒッティングで右目上をカットしてものの、判定決着となった
WBC13位、IBF9位にランクされる松本は11勝7KO。無念の藤田は12勝3KO10敗4分。
勝利者インタビューで松本は「イチから出直しだと思う。やっぱり求められているものを求めるがゆえに、出し続けることの難しさを痛感した。今日のような内容では世界とは言えないので、すぐに練習して強い姿を見せたい」と話した。
観衆=1063人