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WBOアジアパシフィック&OPBF・S・ウェルター級チャンピオンの井上岳志(ワールドスポーツ)が現役を引退することになった。23日付でジムからJBC(日本ボクシングコミッション)に引退届が提出された。
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井上(35歳)は東京・駿台学園高校-法政大学でアマチュア39勝16敗。ワールドスポーツジムからプロに転向し、14年8月のデビュー戦は現S・ライト級2冠王者の永田大士(三迫)とドロー。17年4月に決定戦で斉藤幸伸丸(輪島功一S)に7回TKO勝ちで日本王座に就くと、OPBF、WBO-APのアジア王座も獲得し、19年1月には米国でハイメ・ムンギア(メキシコ)のWBO世界王座に挑戦。奮闘及ばず判定負けを喫した。
フィジカル面に秀でたインファイトを得意にした。世界再挑戦を目指し、21年11月にはオーストラリアでティム・チュー(豪州)と対戦するなど、長らく日本のS・ウェルター級を引っ張った。ジムの後輩たちからも慕われ、ミドル級竹迫司登とともに重量級二枚看板として活躍した。今年3月にウェイド・ライアン(豪州)と引き分けでWBO-AP、OPBF王座を防衛した試合がラストファイトとなる。通算戦績は20勝12KO2敗3分。
現役引退後はワールドスポーツジムで選手育成に励むという。