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今年最初のダイナミックグローブ(WHO’s NEXT DYNAMIC GLOVE ON U-NEXT Vol. 28)は18日、後楽園ホールで開催される。メインを張るのはOPBFフェザー級新チャンピオンの中野幹士(帝拳)。昨年9月に獲得したタイトルの初防衛戦に臨む。
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2024年はコンスタントに3試合行い、年初に立てた目標(地域タイトル獲得)を達成した。「それまで目標は世界チャンピオンと口にしても実感のないものだったんですが、OPBFタイトルを獲って世界ランキングにも入ると、もっとちゃんとしたものになってきました」という中野にとって、今年は世界に向けた地固めの年になる。「一戦一戦、地力をつけて勝っていきたい」と中野。
国内フェザー級はWBOアジアパシフィック王座を同僚の藤田健児が持ち、日本王座には松本圭佑(大橋)が君臨。世界を狙う有力ホープとベテランがひしめく激戦区となっている。藤田との同門対決は別にして、中野はライバルたちとの試合も「決まるならぜひやりたい」と歓迎。国内をサバイバルして世界に打って出たいという。
今回の相手は英洸貴(カシミ)。ここまで13勝5KO3敗5分、安定した力のある挑戦者だが、「獲りにいくという気持ちにのまれたくない」とチャンピオン中野もチャレンジャー・スピリットでリングに上がるつもり。ちなみにプロ12戦目の中野(11勝10KO無敗)が日本人選手と対戦するのはこれが2度目である(前回は4年前に佐伯瑠壱斗に8回判定勝ち)。
中野については高いKO率にとかく目が行きがちだが、徐々に試合慣れもし、豪打を決めるための組み立てなど、たしかな戦力アップが見て取れる。大学時代には同じ1995年世代の現WBAバンタム級王者・堤聖也(角海老宝石)をして「95年組のPFP」と言わしめた実力者。いよいよその本領を発揮しだすか。
当日は中野-英戦のほか、藤田健児-マイケル・カサマ(比)のWBOアジアパシフィック・フェザー級戦、ローレンス・ドゥマムAG(比)-飯村樹輝弥(角海老宝石)のOPBFフライ級王座決定戦とトリプル・タイトル戦となる。U-NEXTでライブ配信。