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WBO女子世界S・フライ級級タイトルマッチ、チャンピオンの晝田瑞希(三迫/114.2ポンド)-挑戦者マリベル・ラミレス(メキシコ/113.8ポンド)が現地時間17日、米ロサンゼルス近郊コマース市のコマース・カジノで行われ、晝田が8回42秒負傷判定勝ち。3度目の防衛を果たした。
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念願の米国での試合が実現した晝田が現地での長期合宿の成果を発揮してラミレスを圧倒した。パンチの的確さ、スピードで優勢の王者晝田がサウスポースタイルから引っかけるフックでラミレスは初回2度スリップダウン。大振りのパンチを放つラミレスだが晝田は冷静に対応。2回、右フックでみたびラミレスがキャンバスに両手を着くと、レイ・コロナ主審はカウントを適用する。
勢いにのった晝田は3回、左右連打でチャージ。これが30戦目のラミレス(38歳)はのっしのっしと前に出るものの、晝田の軽快なフットワークを追えない。4回も晝田が左右ボディー打ち、左オーバーハンドで畳みかけてリードを広げる。ラミレスは左眉上の額を大きくカットし、出血に見舞われた。5回、晝田は左右でラッシュ。ストップは時間の問題にも思われた。
6、7回もチャンピオンの優勢が続き、ラミレスの傷が広がる。しかしラミレスもロープを背にしながらも右フックを返すなど抵抗。迎えた8回、バッティングによるドクターチェックの結果、試合はストップされた。8回を含めたスコアカードで80-71が2者に79-72の3-0でリードしていた晝田が負傷判定勝ちした。
これで7勝2KO無敗となった晝田(28歳)は「期待に応えられなかった悔しい気持ちでいっぱい……」とインタービューで切り出したが、これはストップ勝ちに持ち込めなかった反省か。それでも「アイ・アム・ソー・ハッピー。何かもっとうまくやらないといけないというのもあって。マニー(チーフセコンドのマニー・ロブレス・トレーナー)の声にもっと反応できるように頑張りたいなと思います。スマートに戦うのがテーマでした」と米国初陣を振り返った。ラミレスは15勝3KO11敗4分。