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TJ・ドヘニー(アイルランド)を7回16秒TKO勝ちし、世界S・バンタム級王座を守ったチャンピオン井上尚弥(大橋)は試合後「これからかなというところだったが、結果としてこうなったのは仕方がない」と胸の内を語った。
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ドヘニー側の説明によると、ドヘニーは最後の7回ではなく6回にパンチを打った際に腰を痛めたという。インターバルでも痛みから回復せず、7回早々にドヘニーは試合をそれ以上続けられなくなった。
序盤からていねいに事を進めていた井上のほうは、途中で相手にガード上を攻めさせたりして戦いにアレンジを施しながら、「右のショートも当たり始め、距離感もつかめてきていた」(井上)ところだった。まさにここからが見せ場という場面だった。
井上の調子自体はよく、「あの相手に自分としては最善を尽くせたかなとは思います」。幕切れは「ちょっと中途半端な終わり方になってしまったな」と思ったという。