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14日、「PRIME VIDEO BOXING10」DAY2のメインで行われたWBC世界バンタム級戦は、チャンピオン中谷潤人(M.T)が挑戦者ペッチ・ソーチッパッタナ(タイ)に6回2分59秒TKO勝ちし、2度目の防衛を果たした。
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サウスポー同士、右を使ってまずは距離をはかる中谷。時折、ペッチの顔面めがけてすばやい左を射出すると場内がどよめく。ペッチは3回から攻めを強めたが、中谷はステップと懐を活かし2発目3発目まで外しては多彩なパンチを返す。5回の中谷は両アッパーをダブル、トリプルと繰り出す得意のパターン。タフなペッチも中谷の左打ち下ろしにひるまずボディーを返し、見ごたえのある攻防が展開された。
テクニカルな展開でも主導権をがっちり握っていた中谷。6回、この試合のクライマックスが訪れる。左と左の強烈なカウンターを中谷がヒット。ペッチはこれに耐えて驚かせたのもつかの間、中谷すかさず鋭く爆発的な追撃を仕掛けてダウンを奪った。
ここで終わっても不思議ではないインパクトだったが、ペッチは立ち上がる。中谷はもう時間をかけなかった。対抗するペッチに左を打ち落とし、決定的なダメージを与えた。倒れたペッチをみてレフェリーが試合をストップした。
今回もその強さを存分にアピールした中谷は一戦ごとに風格を増す感。29勝22KO無敗。2度目の世界挑戦に失敗したペッチは76勝53KO2敗となった。