ワタナベジムの世界チャンピオン、WBA&IBF統一L・フライ級の田口良一と、IBFミニマム級の京口紘人が23日、東京・五反田のジムで報道陣に練習を公開。昨年大みそかにそろって防衛をはたした2王者が始動した。
田口はIBF王者ミラン・メリンド(比)を下して王座を統一。WBA王座は7度目の防衛を成功させた。あらためて映像を見て「最後は良かったけど、もうちょっと早くスパートをかけていればKOできたかな。そこが課題」と早くも次期防衛戦に向けて気持ちを新たにした。
渡辺均会長によると、その防衛戦は5月ごろを見込んでいる。対戦相手はIBFの指名挑戦者である元WBAミニマム級王者のエッキー・バドラー(南ア)でほぼ決まりだ。WBAから承諾も得ているという。
田口は18年の目標を「V10」と色紙にしたためた。今年は年間3試合をしており、すべて勝利すればV10達成となる。「世界チャンピオンになったとき、10回はまったく意識していなかったけど、ここまでいたら二ケタにいきたい」と意気込んだ。
カルロス・ブイトラゴ(ニカラグア)を8回TKOで下し、初防衛に成功した京口は「試合が終わって70点くらいと言ったけど、ジャブがよく出ていたし、上下にも打ち分けられていたし、理想に近いボクシングができたと思う」と暮れの試合を振り返った。
京口「価値を高める」 統一戦にも意欲
京口が色紙にしたためた文字は「価値を高める」だ。「ミニマム級は日本、地域王座と比べて価値が変わらないという疑問の声も聴く。しっかり防衛を重ねて価値を高めていきたい」と最軽量級王者のプライドを見せた。
京口の防衛戦も田口と同じリングで行われる予定。V2戦は選択試合となり、渡辺会長は「その次は統一戦をやりたい」と大きな構想をぶち上げた。
ターゲットはWBO王者の山中竜也(真正)が有力。山中は3月18日、神戸でモイセス・カジェロス(メキシコ)と初防衛戦が決まっており、その行方に注目が集まる。また、IBFは前王者ホセ・アルグメド(メキシコ=7位)と・マーク・バリーガ(比=4位)に挑戦者決定戦をオーダーしており、この勝者とも年内に対戦することになりそうだ。