前WBC世界バンタム級チャンピオンの山中慎介(帝拳)が23日、両国国技館で3月1日にゴングとなる現WBC同級王者ルイス・ネリ(メキシコ)とのリマッチに向けて本格的なスパーリングを開始した。
この日の山中は昨年9月のネリ戦と同じ2人のフィリピン人パートナー、WBCバンタム級12位のマイケル・ダスマリナス、OPBF同級8位のグレン・スミンゲと2ラウンドずつ計4ラウンドのスパーリングを行った。
ネリとの再戦にあたり、山中はいくつものテーマを掲げて練習に取り組んでいるが、この日明かしたのは「身体が浮かないように注意した」「一時期よりも狭いスタンスを心掛けている」という2点。前回の試合で上体が立ってしまい、ネリにラッシュを食らったという反省、そして狭いスタンスにしてよりフットワークを使いやすくする、というのがその狙いだ。
山中が「浮かないように意識するとスタンスが広くなる。難しいところだけど、意識して練習していきたい」と説明するように、相反するテーマということになるが、感覚的な部分を含め、細部を修正していくということだろう。
初日は“神の左”炸裂とはいかず、まだ本調子とはいえないものの、練習後の山中は「実力のあるパートナーとやるのは練習になりますね」と余裕のコメント。35歳のベテランは打倒ネリに向けて焦らずにピッチを上げていくつもりだ。