WBCバンタム級暫定王座決定戦をおよそ1ヵ月後に控える同級5位の井上拓真(大橋)が27日、横浜市内のジムで前IBF・S・バンタム級王者の岩佐亮佑(セレス)と4ラウンドのスパーリングを行った。拓真は12月30日、大田区総合体育館で2位のペッチ・CPフレッシュマート(タイ)と暫定王座を争う。
長身サウスポー、ペッチとの対戦に向けて招へいした岩佐とのスパーリング。拓真は、圧力をかける岩佐に対し、中間距離を保ちながら右ストレート、右アッパーをヒット。「岩佐選手のほうが(ペッチより)中間距離は絶対にうまい。当てることができて、いい練習になった」と充実の表情を見せた。
8月に世界王座から陥落したばかりの岩佐も「きょうはプレスをかけていったけど、合わされてしまった」とスパーを振り返り、「拓真くんは技術がある。それを存分に発揮すれば、次の相手に関しては間違いないと思う」と太鼓判を押した。
兄の尚弥も手厚くアドバイスを送るなど、ここまでの調整は順調に進んでいる模様。1階級上の前世界王者とのスパーで手ごたえをつかんだ拓真は「あとはコンディションに気を付けて、風邪を引かないようにしていきたい」とさらに気持ちを引き締めた。
岩佐とのスパーはこの日で終了。今後も週3日のペースでスパーを続け、12月には2度目の世界挑戦を狙うサウスポー和氣慎吾(FLARE山上)をパートナーに迎える予定だ。