ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで19日(日本時間20日)、1万3025人の観衆を集めて行われたWBA世界ウェルター級“レギュラー”王座タイトルマッチは、王者マニー・パッキャオ(フィリピン)が挑戦者6位エイドリアン・ブローナー(米)に12回3-0判定勝ち。昨年7月マレーシアでルーカス・マティセー(亜)から獲得した王座の初防衛に成功した。
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試合後ブローナー(右)は自らの勝利を主張したが…
先月40歳になったパッキアオは16年11月のジェシー・バルガス戦以来2年2ヵ月ぶりのアメリカでの試合。L字型ガードで対峙するブローナー(29)に対しサウスポーから断続的に仕掛けてリードする。
リマッチの噂が持ち上がるフロイド・メイウェザーがリングサイドで観戦する中、快調に飛ばすパッキャオだが、ディフェンス重視のブローナーにダメージングブローを打ち込むことができない。
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衰えは隠せなかったものの勝利のパッキャオ
しかし7回、連打で挑戦者をコーナーに追い詰めラッシュ。9回にもパッキャオが見せ場をつくり試合はヒートアップ。それでもブローナーはステップを踏んで追撃をかわし終盤へ。ブローナーは11回にやや優勢に進めた以外は後手に回り、そのままパッキャオが押し切った。
公式スコアカードは117-111、116-112×2でパッキアオの文句ない勝利。戦績を61勝39KO7敗2分とした。あまりにも消極的だったブローナーは33勝24KO4敗1分1無効試合。
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ブラウン(左)は元王者ジャックを攻略した
セミ格のWBC・L・ヘビー級挑戦者決定戦兼同シルバー王座戦は、マーカス・ブラウン(米=WBC2位)がバドゥ・ジャック(スウェーデン=同1位)に12回3-0判定勝ち。スコアは117-110、116-111、119-108でブラウンが支持された。Photos/SUMIO YAMADA