大みそかに大田区総合体育館で5度目の防衛に成功したWBA世界L・フライ級チャンピオンの田口良一(ワタナベ)が2日、東京・五反田のジムで記者会見を開いた。
挑戦者3位カルロス・カニサレス(ベネズエラ)を相手に薄氷のドロー防衛となった田口は「想像していたのと違う展開になり、苦しい試合だった。ポジティブにとらえれば、いい経験になったと思う。ボクシングは難しいとあらためて感じさせられた」と2日前の試合を表現。足を使うカニサレスをつかまえられず、引き分けという結果に終わっただけに、苦笑いの多い会見となった。
この年末にはIBF同級王者の八重樫東(大橋)が2度目の防衛を成功させ、WBOは王座決定戦を制した田中恒成(畑中)が新チャンピオンとなり、このクラスはメジャー4団体のうち日本人選手が3団体の王者を占める事態となった。
当然統一戦という声があがってくるが、田口は「やる機会があればやりたいし、盛り上げりためにもやりたいと思う」とした上で「昨日の内容ではどうこう言える立場じゃない」と語るにとどめた。
ワタナベジムの渡辺均会長は「指名試合の期限があり、統一戦となればテレビ局の問題もある。とにかく田口の強さをアピールできるような試合を組みたい」とコメント。即統一戦となると、さまざまなハードルをクリアする必要がありそうだ。