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7.20両国国技館「Prime Video Presents Live Boxing 9」でWBCバンタム級王者の中谷潤人(M.T)に挑む挑戦者1位ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)が15日、東京・神楽坂の帝拳ジムでメディアの取材に応じた。
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アストロラビオ(19勝14KO4敗)は昨年5月、ジェーソン・モロニー(オーストラリア)と空位のWBOバンタム級王座を争って2-0判定負け。以来、2度目の世界タイトルマッチを迎える。この試合に向けて4ヵ月のトレーニングを積み、計180ラウンドのスパーリングを重ねた。
特筆すべきは、売り出し中の日本S・バンタム級2位、池側純(角海老宝石)をフィリピンに呼び寄せて、2週間にわたり長身サウスポーである中谷(27勝20KO)対策を励んだことだ。フィリピンの挑戦者がわざわざ日本人パートナーを用意するのは珍しく、M.Tジムの村野健会長は「本気度を感じる」とうなった。アストラビオは「準備は万端」と短く話し、番狂わせを起こそうとやる気満々だ。
口数の少ないアストロラビオだったが、1ラウンドのミット打ちではスピーディーかつパワフルなコンビネーションを披露した。村野会長は「肩と背中を見るとしっかり体を作っているのが分かる。あの体で重いパンチを打ちそう。緊張感が増してきますね」と表情を引き締めていた。
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