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ウェルター級4団体のベルトを束ねたテレンス・クロフォード(米)が、「最後の一本」だったWBAスーパー王座を返上した。これによりレギュラー王者エイマンタス・スタニオニス(リトアニア)がWBA唯一の世界王者に認定された。
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クロフォード(41勝31KO無敗)は昨年7月、WBO王者として3団体王者だったエロール・スペンス(米)と統一戦を行い9回TKO勝ちで全ベルトを手中に収めた。しかしIBFは暫定王者ジャロン・エニス(米)との対戦を拒否したとしてクロフォードの王座をはく奪。エニスが正規王者に昇格した。
続いてWBCはクロフォードを休養王者へシフト。これは実質的なはく奪処分。そして8月、クロフォードはWBO王座を返上。暫定王者だったブライアン・ノーマンJr(米)が正規王者に昇格した。
クロフォードは8月3日、サウジアラビアの「リヤド・シーズン」米国進出イベントでイスライル・マドリモフ(ウズベキスタン)に判定勝ちでWBA・S・ウェルター級王座に就き、同時にWBO同級暫定王座も獲得。ウェルター級に見切りをつけてS・ウェルター級以上のクラスでキャリアを進める姿勢を明らかにしていた。
スタニオニス(13勝9KO無敗)は22年4月にラジブ・ブタエフ(ロシア)に判定勝ちでWBA正規王者となった後、2年以上のブランクに見舞われた。今年5月、カネロ・アルバレス対ハイメ・ムンギアの前座で復帰。ガブリエル・マエストレ(ベネズエラ)に判定勝ちでようやくV1を果たしている。