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有明アリーナの第2試合で行われたOPBF&WBO-APウェルター級タイトルマッチは、王者の佐々木尽(八王子中屋)が挑戦者カミル・バラ(豪州)に7回52秒TKO勝ち。2王座の防衛に成功した(OPBF1度目、WBO-AP4度目)。
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ボディビルダーのような肉体をスイッチさせるバラに対し、開始から強振パンチでプレッシャーをかけて出た佐々木。コーナー、ロープを背負わせ、左ボディーとチャンピオンの攻撃の意図は明白だが、バラも決定打をさけて時折思い切った右を合わせてきた。
迎えた3回、コーナーを背にしたバラに佐々木は左ボディー。右を打ち返してきたバラの今度は側頭部めがけて切れ味十分の左フックを見舞い、ダウンをマークした。立ち上がったバラは渾身の右を振ってなんとかゴングに逃げ込む。
4回、5回と佐々木は攻撃をやや手控え、ガードからのシャープなジャブやボディーブローでバラを追い込んだ。そして6回、サウスポーにチェンジしたバラに佐々木が右ボディーを打ち込むと、バラは再びピンチ。終了前にも佐々木は左フックを腹に決めて念を押した。続く7回、左フックで追撃し、染谷主審がストップすると同時にバラが崩れ落ちた。
初の白人選手に体力負けもせず圧勝した佐々木は18勝17KO1敗1分。試合後はリングからボブ・アラム氏に「世界戦がしたい」とPRし、会場を巻き込んで「待ってろ世界!」と唱和するなど、尽劇場に満足そうだった。バラは15勝8KO2敗1分。