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2度世界に挑戦した元日本S・フライ級王者、元WBA世界バンタム級1位、石田匠(32=井岡)の引退式が8日、大阪市のエディオンアリーナ大阪第二競技場で行われた。
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大成ジム興行のメインの前に催されたセレモニー。石田は「井岡ジムで20年、プロで15年やってきたことは誇り。38戦できたのも、みなさんの応援のおかげ。何より井岡ジムでやり切れたのが幸せで、最高のジムです」とあいさつ。母美佐さんから花束を渡された。石田を小学6年生から指導した井岡一法会長は「20年間のボクシング人生、よく頑張り、苦しい中を乗り越えてきた。その強い気持ちで第二の人生を頑張ってほしい」とエールを送った。
石田は所属の井岡ジム(大阪市浪速区久保吉)を引き継ぎ、10月1日から「匠(しょう)ボクシングジム」を開設、新会長に就任する。井岡会長はアドバイスなどサポートに回る。現在、井岡ジムのプロ選手は1人だけ。「若い選手を集めて、厳しく指導して世界チャンピオンを育てます」と自身があと一歩届かなかった世界王者の育成を目指す。