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サウル“カネロ”アルバレス-エドガー・ベルランガ戦が挙行された14日(日本時間15日)ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われたWBAミドル級タイトルマッチは王者エリスランディ・ララ(キューバ)が挑戦者で元S・ライト級&ウェルター級王者ダニー・ガルシア(米)に9回終了TKO勝ち。3度目の防衛を果たした。
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サウスポーの41歳ララに対し、ガルシアは36歳とはいえこれが22年7月以来のリング。序盤から両者は偵察戦に終始し会場からブーイングが巻き起こる。身長はほぼ同格ながらリーチで大きく勝るララは右ジャブを繰り出してガルシアの接近を阻む。カウンターを狙うガルシアだが、ブランクと初のミドル級戦が影響してか、ララにかわされるシーンが多い。
盛り上がりを欠く攻防はララがペースを掌握していた証拠か? 8回、ボディー打ちを決めたガルシアに終了間際、ララがコンビネーションを浴びせる。9回、攻勢をかけるララが左を打ち込むと効いたガルシアはよろよろとヒザを着く。カウント後にラウンド終了のゴングが鳴り、インターバルでガルシア・コーナーの父アンヘル・ガルシアが棄権をリクエストした。
今年3月に続く連続ストップ勝ちのララは31勝19KO3敗3分。3階級制覇に失敗したガルシアは37勝21KO4敗。キャリア初のストップ負けを喫しグローブを吊るす可能性もほのめかした。
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同じリングで行われたWBA・S・ミドル級暫定王座決定戦は、元IBF同級王者カレブ・プラント(米)が4回にエプロンへ飛ばされるダウンを喫したものの、その後立て直し、連打で相手のトレバー・マカンビー(米)をロープへ詰めて優勢に展開。9回、怒涛のラッシュでマカンビーを追い込んでTKO勝利を飾った。タイムは2分59秒。カネロとの再戦をアピールしたプラントは23勝13KO2敗。その剛腕ぶりでわかせたマカンビーは初黒星(28勝21KO1敗)。photos/Sumio Yamada