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10月13日のTBプロモーション興行(横浜武道館)で、WBO・S・バンタム級10位フィリップス・ンギーチュンバ(ナミビア)との一戦に臨む元IBF王者の小國以載(角海老宝石)。ちょうど1年ぶりの試合に備えて調整中である。
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小國は昨年10月、ジョンリエル・カシメロ(比)と10回戦で対戦。スラッガーのカシメロと好勝負の予感もむなしく、試合は4回途中で負傷引き分けに終わった。このひとつ前の栗原慶太(一力)戦も負傷引き分けで、意外にも5年以上も白星から遠ざかっている。
それでもこの間練習は手を抜くことなく継続し、先週は堤聖也とのスパーリングでたしかな力量をアピールしていた。「体が動かへん」とスパー後の本人は言っていたが……。小國も現役では古参の36歳。そうボヤきたくもなるのだろうか。
今度の試合は8回戦。「800メートル走みたいなもん。開始からゆっくり行くにはラウンド数が短いし、かといって全力で走り切れるラウンド数でもない」と、試合の組み立ての難しさに小國は言及する。
相手のンギーチュンバ(14勝12KO2敗)も昨年5月にカシメロと戦い、こちらはダウンを奪われて12回判定負け。28歳の年齢は小國より若く、体力に任せて強振し続ける戦いが目立つ。小國は「自分のペースで戦いたいけど、そうはさせてくれんでしょうね」と、楽な試合にはならないことを予想している。
「ま、何が何でも勝つつもりですわ」というベテランの行く末は――? 興味深い一戦に注目。