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トップランクがニューヨーク・マジソンスクエアガーデンのザ・シアターで現地時間27日開催したイベントのメインで行われたWBO女子ウェルター級タイトルマッチは、挑戦者ミカエラ・メイヤー(米)がチャンピオンのサンディ・ライアン(英)に2-0判定勝ち。元WBO・IBF・S・フェザー級チャンピオンのメイヤーは3階級越えで2階級制覇を果たした。photos/Mikey Williams(Top Rank)
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3度目の防衛戦となったライアンはこの日ホテルを出ようとした時、車で通りかかった何者かに赤いペンキのスプレーを吹きかけられるトラブルに見舞われた。不穏な雰囲気でゴングが鳴り、初回、右を命中させたメイヤーが3回に左フックから右ボディー、4回にも右ストレートを浴びせて序盤を抑える。
挽回を図るライアンは5回からスパート。6回に左フックを連続して決めてメイヤーを脅かす。7回にも攻勢をかけてポイントを拮抗させたが、メイヤーは8回、右を返して踏みとどまり終盤へ。9回、右を武器に激しく追い込んだライアンに、最終10回はメイヤーが打ち返して終了。スコアカードは一人が95-95のイーブンだったが他の2人は97-93、96-94でメイヤーを支持。チャンピオンが交代した。メイヤー(34)は20勝5KO2敗。ライアン(31)は7勝3KO2敗1分。
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セミのS・ウェルター級10回戦はWBO3位ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)が元ランカーのダミアン・ソーサ(メキシコ)に100-90(3者)の完封勝ち。攻守にわたりスキルの冴えを披露したザヤスが6月のパトリック・テシェイラ戦に続きフルラウンドの戦いを強いられたものの、随所に見せ場をつくりメキシカンを圧倒した。ザヤス(20勝12KO無敗=22)は保持するNABF&NABO・S・ウェルター級王座を防衛した。ソーサ(27)は25勝12KO3敗。
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一方、ニューヨークが地元のフェザー級上位ブルース“シューシュー”キャリントン(米=WBA1位/WBC&WBO2位)が、当時WBC1位だったルーベン・ビジャを番狂わせで破って浮上したスライマン・セガワ(ウガンダ=WBC3位)に最後まで粘られたものの、2-0判定勝ち。スコアカードは97-93が2者に95-95でキャリントンの勝利。キャリントン(13勝8KO無敗)はNABFとWBOインターコンチネンタル王座を防衛し、セガワ(17勝6KO5敗1分1無効試合)のWBCシルバー王座を奪取した。
またS・ウェルター級10回戦でWBA4位ビト・ミールニッキ(米)がカリル・エルアラーズ(イタリア)にこれも2-0判定勝ち。トップランクとの契約2戦目のミールニッキ(22)は20勝12KO1敗。