WBCのマウリシオ・スライマン会長は21日(日本時間22日)王者が交代したS・フライ級の直接リマッチが実現する可能性を示唆した。試合は前チャンピオンとなったローマン・ゴンサレス(ニカラグア)が初回にダウンを喫したものの、以後のラウンド反撃し接戦を制したかにも見えたが、挑戦者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)が2-0判定勝ちで戴冠を果たした。
現地メキシコのメディアにスライマン氏は「年間最高試合級の好ファイトだったが同時に判定が論議を呼んだ」と明言。そして「もしWBCルールが適用されていれば、4ラウンドと8ラウンドにスコアが読み上げられていた。そこでゴンサレスが作戦を変更することも可能だったはず」と指摘した。
また「ヘッドバットで減点が(シーサケットに)あったが、カットしなかった方(シーサケット)に再度減点があってもよかった」とWBC独自のルールを強調した。
試合前はこの一戦の勝者に元王者カルロス・クアドラス(メキシコ)が挑戦する状況だった。スライマン氏はそれを踏まえつつ、シーサケットvsゴンサレス再戦を検討したいと語る。同じく現地メディアにクアドラスは「タイトルは奪回したいけど、WBCの裁定は尊重する」と発言している。Photo/SUMIO YAMADA