日本ミドル級タイトルマッチの前日計量が30日、日本ボクシングコミッションで行われ、王者の西田光(川崎新田)が72.4キロ、暫定王者の胡朋宏(横浜光)がリミットの72.5キロで合格した。試合はあす5月1日「ホープフルファイトvol.25」のメインイベントで行われる。
西田(15勝7KO8敗1分)は昨年3月に柴田明雄を下して日本・OPBF王座を獲得。しかし、6月の初防衛戦でOPBF王座を失い、9月に予定されていた淵上誠(八王子中屋)との初防衛戦を自らのけがでキャンセル。これを受けて12月に暫定王座決定戦が行われ、胡が淵上を下して暫定王座に就いた。
およそ11か月ぶりの試合となる西田は、新たにジムOBの西禄朋トレーナーの指導を受けて攻撃力に磨きをかけた。西トレーナーは「一発のパンチがいままでなかったが、そこは装備してきた。打ち合って引けを取らないと思っている」と自信の表情だ。
苦労してチャンピオンになった西田だけに、初防衛はぜひとも成功させたいところ。「この試合に勝たなかったら自分でチャンピオンだと認められない。勝ってチャンピオンになる」と言葉に力を込めた。
一方、元日本王者の胡(17勝17KO4敗)は「一度獲っているのでベルトに対してそこまで思い入れはない」としながらも、「相手は打ち合いに強い。いつでも足を動かせるように、足が力まないように練習してきた」と細心の注意を払って調整を進めてきた。
ボクシングの幅を広げているとはいえ、主武器は何といってもパワフルな強打だ。胡は「重量級らしい迫力ある試合で、最後は打ち合って勝ちたい」と豪快な勝利を約束した。
ベトナム選手が日本でプロデビュー
また、セミではベトナムのグエン・ゴック・ハイがウェルター級4回戦で為田真生(REBOOT)を相手にプロデビューをはたす。川崎新田ジムは昨年からベトナムとの交流事業を始め、11月にはホーチミンでベトナムvs日本交流戦を開催した。
ベトナムにプロボクシングは存在せず、海外でプロのリングに上がっている選手が数名いる程度。アマチュアでベトナムチャンピオンになったというグエンの活躍が期待される。なお、新田会長によると、日本のリングに上がったベトナム人選手は過去にもいるという。