“クラッシャー”が帰ってくる。アンドレ・ウォード(米)との2試合で連敗した前世界L・ヘビー級3冠統一王者セルゲイ・コバレフ(ロシア=写真)が再起を決意。11月25日ニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデンのザ・シアターでビャチェスラフ・シャブランスキー(ウクライナ)と対戦する。試合はL・ヘビー級10回戦として行われ、HBOが全米へ放映する。10日、共同プロモーターのGBPが通達した。
コバレフ(34)は昨年11月、ウォードの挑戦を受け、微妙なスコアカードで判定負け。ベルトをすべて失った。判定が問題になったことで6月に再戦が組まれたが、8回TKO負けに終わった。失意の前チャンピオンは先月ごろ、そのまま引退するのでは?とも噂されたが、復帰の意志を固めた。
現在、故郷ロシアで生気を養うコバレフは「ウォードとの試合でたくさんのことを学び、精神的に私は強くなった。フレッシュな状態でリングに戻れることでエキサイトしている」とコメントを送っている。
復帰に向けトレーナーはこれまでのジョン・デビット・ジャクソン(元WBAミドル級王者)とは決別するもよう。新トレーナーにはゴロフキンのアベル・サンチェス、あるいはウォードのバージル・ハンターに弟子入りする話があるが、まだ決定していない。
シャブランスキー(30)は王者候補の一人だったが、上位ランカーのサリバン・バレラ(キューバ)にストップ負けで初黒星。5月に再起し、WBC傘下のUSNBC・L・ヘビー級王座を獲得。ビッグチャンスにアップセットをめざす。