あす13日、後楽園ホールで行われる「ゴールデンチャイルド121 & DANGAN196」の計量が12日、日本ボクシングコミッションであり、メインの東洋太平洋S・バンタム級タイトルマッチに臨むチャンピオンの大竹秀典(金子)、挑戦者1位の丸田陽七太(森岡)ともに100グラムアンダーの55.2キロでパスした。
大竹36歳、丸田20歳、ボクサーとして歩んできたキャリアもスタイルも好対照な注目の新旧対決。2014年11月に英リバプールで当時のWBA世界Sバンタム級王者スコット・クイッグ(英)に挑戦して以来、2度目の世界挑戦を目指すプロ35戦目(29勝13KO2敗3分)の大竹は「強い相手。緊張感もあるが、どれくらい強いのか、というワクワクもある」。
大竹「僕が勝って世界挑戦に勢いをつけたい」
長身(179センチ)の丸田に対し、ファイターの大竹としてはインファイトを仕掛けたいところだが「ただ中に入るだけじゃなくて、入るまでのプロセス、駆け引きが大事」と長身の天笠尚(FLARE山上)、スピードのあるアマチュア選手らとのスパーリングで対策を練ってきた。「若くて、勢いがあって、話題性のある選手。それに僕が勝って、世界挑戦に勢いをつけたい」とアピールを狙う。
一方の丸田は幼少の頃からボクシングを始め、U-15大会やアンダージュニア大会で活躍。高校ではインターハイで2年連続準優勝し、アジアジュニアで銅メダルの実績も持つ。
丸田は6戦目でOPBF戦の20歳
3年前のプロデビュー戦ではいきなり世界ランカーを下し、その後、WBCユース王座も獲得。6戦目(5勝4KO無敗)で東洋太平洋王座を狙う関西のホープは「自分にとっては通過点。タイトルは特に気にしていない。いつもどおりの打たせず打つボクシングをして、僕が勝ちます」と自信を隠さない。
大竹対策も「頭に入れやすい」と何をすべきかはわかっている。階級をS・バンタム級に上げ、「自分でもビックリするくらい元気。今日は(気持ちを)抑えて、あす爆発させます」と試合が待ちきれない様子だった。
OPBFフライ級王者の中山、アルバレスとV1戦
この日はダブル東洋太平洋タイトルマッチ。6月に王座を獲得した中山佳祐(ワタナベ)が初防衛戦を迎える。ともにサウスポー。
挑戦者8位のジョーバート・アルバレス(比)は、過去に3つの地域タイトル歴があり、3年前にはファン・フランシコ・エストラーダ(メキシコ)と敵地で対戦するなど、戦績(17勝7KO2敗1分)以上に中身の濃い経験を積んでいる。
中山は「前回は倒せる場面でも大事に行き過ぎたところがあった。今回は倒すチャンスがあれば倒したい」と意欲を示した。