ワタナベジムは17日、都内で記者会見を開き、WBA世界L・フライ級王者の田口良一とIBF世界ミニマム級王者の京口紘人が12月31日、大田区総合体育館で防衛戦を行うと発表した。田口は7度目の防衛戦でIBF同級王者ミラン・メリンド(比)と拳を交える。試合の模様はTBS系列で全国中継される。
田口がキャリア初の統一戦を迎える。実現が期待されたWBO王者、田中恒成(畑中)との統一戦が田中のけがによりひとまず消滅。国内で統一戦が行われるのは、WBCミニマム級王者だった井岡一翔(井岡)とWBA同級王者だった八重樫東(大橋)が激闘を繰り広げた2012年6月以来、2度目のことだ。
メリンドは「田中に負けず劣らずの実力者」
田中との統一戦が流れ、一度はテンションが落ちたという田口だが「メリンドは攻撃、防御ともに一流の選手。田中選手に負けず劣らずの実力者」と常に口にしている“強い相手”との対戦を大歓迎。さらに「勝てば田中選手との試合にも近づくのかなと思う」と将来的に田中との対戦も継続して希望した。
メリンド(37勝13KO2敗)は5月、八重樫東(大橋)に衝撃の初回TKO勝ちで王座を奪取。9月の初防衛戦で元WBAミニマム級王者エッキー・バドラー(南アフリカ)をきわどい2-1判定で退けている。
既にメリンド対策に着手しているという田口(26勝12KO2敗2分)は「瞬間的なスピードがあるし、カンターもうまい。そこまで穴がないというイメージ」とメリンドを分析。「中間距離はすごくうまいので、近い距離と遠い距離で攻めていきたい」と語り、コンビネーションでメリンドを崩していく考えた。
大みそかのTBS「KYOKUGEN」で放送
なおTBSのボクシング中継は、同局の大みそか恒例番組として定着しつつある「KYOKUGEN」の中に組み込まれ、田口の試合は生中継される予定。番組内でボクシングの時間は2時間半程度を見込んでいるという。