WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)との再戦をターゲットにしている前王者の山中慎介(帝拳)が5日、同門のWBA世界ライト級王者ホルヘ・リナレスと成田市内のゴルフ場で走り込みのキャンプをスタート。初日は軽めの60分走で練習を終えた。
トレーニングを指導する中村正彦ストレングス&コンディショニングコーチが「世界チャンピオンじゃない慎介とキャンプをするのは2011年以来2度目」という走り込みキャンプ。中村コーチは「あのときの慎介は世界を絶対に獲ってやるというハングリーな顔をしていましたね」と当時を振り返った。
それから世界王者となり、6年近いチャンピオン生活で表情こそ穏やかになった山中だが、8月にTKOで敗れたネリ戦の悔しさは、6、7年前のハングリーさに匹敵するパワーの源泉となっている。
「8月に負けてチャンピオンじゃなくなった。悔しい思いがあるからキャンプでも厳しく追い込んでいきたい。こういう感じは初めてですね」
キャンプは13日の午前中までで、いつも通り朝と夕に徹底的に走り込み、強打の土台となるスタミナと足腰の強化に努める。これが終わればいよいよ本格的なスパーリングに突入。再戦の日程は明らかになっていないが、リベンジマッチに向けた山中の準備は着々と進んでいる。