WBC世界L・フライ級チャンピオンの拳四朗(BMB)が17日、東京都練馬区の三迫ジムで練習を公開。挑戦者11位ヒルベルト・ペドロサ(パナマ)とのV2戦は30日、横浜文化体育館でゴングとなる。当日はWBO世界S・フライ級王者の井上尚弥(大橋)とのダブル世界タイトルマッチ。
拳四朗のやる気が高まっている。日ごろから「有名になりたい」「テレビに出たい」と口にしている王者にとって、今回の試合はまたとないチャンス。3度目の世界戦で初めて、試合の模様がフジテレビ系列で全国生中継されるからだ。
この日も拳四朗は「一番のモチベーション? テレビがガッツリあることです。KOで勝って有名になって、テレビにたくさん出たい」とトレードマークのニコニコ顔で自らの野望を言葉にした。
12月1日、後楽園ホールで行われた藤岡奈穂子(竹原&畑山)の世界タイトルマッチを観戦した際、歌手で俳優の吉川晃司や俳優の窪塚洋介と写真に収まり「めっちゃテンションが上がりました!」と目を輝かせるのだから、自らが認めるようにミーハーなのだ。
希望する通りに知名度をアップさせるには、試合内容にインパクトが必要だろう。対戦相手の映像をまったく見ないという拳四朗は、父である寺地永会長のアドバイスを受けてペドロサ対策に着手。11月28日からは東京に滞在し、三迫ジムでトレーニングを重ねた。
ファイタータイプのペドロサに勝利するには、得意のジャブとフットワークで挑戦者を翻弄し、ダメージを蓄積させて、後半に連打でKOというのが理想のパターンだ。
寺地会長は「振り回してくるところは注意だが、(前王者の)ロペスやゲバラと比べるとワンランク落ちる選手。油断さえしなければ倒せると思う」と自信のコメント。ここ数試合でボディブローの効果を痛感しているという拳四朗は「上下に散らしてボディで倒せたらうれしい」と悶絶フィニッシュに意欲を見せた。