WBC世界L・フライ級タイトルマッチが30日、横浜文化体育館で行われ、王者の拳四朗(BMB)が挑戦者11位ヒルベルト・ぺドロサ(パナマ)に4回1分12秒TKO勝ち。2度目の防衛に成功した。
スロースターターを自認する拳四朗は「アップを多めにした」と対策を練ったものの、初回はパナマの密林で育ったというペドロサの積極性が目を引いた。小柄な身体を左右に振りながら、盛んにワンツー、左フックでチャンピオンに迫った。
しかし、拳四朗はこれをフットワークで軽快にさばくと、2回からは得意のジャブを機能させ、左右のボディブローも打ち込んでペースを握っていく。さらに右にもつなげ、カウンターのタイミングの徐々に合わせる作業に入った。
ペドロサはそれでも前に出たが、迎えた4回、拳四朗の右フックが炸裂すると、これがダメージとなってペドロサが後退。拳四朗がすかさず連打で攻め立て、左ボディブローを突き刺してダウンを奪った。
挑戦者は立ち上がり、チャンピオンはもちろんラッシュ。再びボディを打ち込んで、ぺドラサがダウンしたところでストップとなった。
マイクを向けられた拳四朗は「あれは北斗百裂拳です」と最後のラッシュを入場曲に使うアニメ『北斗の拳』の必殺技にたとえてアピール。初テレビ生中継でテンションを高めていただけに、最高の勝ち方をしてうれしそうだった。12勝6KO。ぺドラサは18勝8KO5敗2分。