日本ライト級5位のハリケーン風太(カシミ)が3日(日本時間4日)、ロシアのソチでWBCインターナショナル・ライト級王者でWBC世界12位にランクされるバジェ・サルガニャン(ロシア=アルメニア)に7回TKO勝ち。敵地で世界ランカーを撃破する殊勲の勝利を上げた。
風太は16年6月、オーストラリアでWBAオセアニア・ライト級王座を獲得しており、またしても海外での地域王座獲得となった。戦績は24勝15KO7敗1分。インターナショナル王座の初防衛に失敗したザルガニャンは17勝4KO2敗1分。
ロシアでは16年9月に世界挑戦した小原佳太(三迫)以降、金子大樹、渡部あきのり(角海老宝石)らが敗れており、風太が日本勢の連敗を止める形にもなった。
メインのワールドボクシングスーパーシリーズ(WBSS)準決勝、クルーザー級王座統一戦は、IBF王者のムラト・ガシエフ(ロシア)がWBA王者ユニエル・ドルティコス(キューバ)に12回2分52秒TKO勝ちした。
リングサイドでWBO&WBCクルーザー級統一王者オレクサンデル・ウシク(ウクライナ)、ミドル級3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)が観戦する中、開始ゴングが鳴った。
序盤から会場の声援を背にするガシエフが左ダブル、左右アッパーなどコンパクトなパンチをヒットしてリード。5回終了間際にはビッグパンチを見舞ってスタンドを熱狂させる。
その後も断続的に印象的なパンチを決めるロシア人が優勢をキープ。ドルティコスも懸命に挽回を図るがスピードで劣り、勘のいいガシエフにかわされる。10回、コンビネーションをねじ込んだガシエフは11回にも連打でキューバ人をグラつかせる。
仕上げは最終回。見事な左カウンターを炸裂させてドルティコスを倒す。連打で2度目のダウンを奪うと、キューバ人をロープへ送りラッシュ。WBA王者が沈むと主審がストップをかけた。
激闘を制したガシエフは決勝でウシクと5月にWBSS決勝を行う。ガシエフは26勝19KO1無効試合。ドルティコスは22勝21KO1敗。