元WBO世界ミニマム級チャンピオン、福原辰弥(本田フィットネス)が29日午後、熊本・八代市総合体育館のリングで日本同級5位の春口直也(橋口)と10回戦を行い、3-0判定勝ちを飾った。
「まだまだ課題もあるが、チャンスがあれば世挑戦したい」と、王座返り咲きに意欲のコメント。本田憲哉会長は「(WBA王者の)ノックアウトからオファーがきており、年内にもタイでやらせたい」と語っている。
公式スコアは牧角98-93、大藤98-92、野田97-92と明白な差がついたが、といって決して福原の楽勝という内容ではない。前半からサウスポーの福原がホディーを攻め、時折春口の右を狙い打たれながらも優勢裡に試合を進めた。しかし春口もねばり、終盤9回には激しい打ち合いで右ストレート、左フックを福原に痛打する場面もあった。
WBA王者からオファー、年内再挑戦へ交渉
福原はこれまでスパーリングで何度も手合わせをしていた春口の善戦を許したかたち。「(春口は)気持ちの強い選手。もっと力まずに手数を出していくべきだった」と反省していた。これで福原(29歳)は21勝7KO6敗6分、春口(28歳)15勝6KO9敗となった。
セミのS・バンタム級6回戦では、平島祐樹(三松スポーツ)が韓国ランカーのジョン・ジョンウォンに右アッパーを有効的に決め、4回レフェリーストップによるTKO勝ちを飾っている。