24日後楽園ホール「DANGAN215」のメインイベント、日本S・ウェルター級暫定王座決定戦は、同級1位の渡部あきのり(角海老宝石)が同2位の丸木凌介(天熊丸木)に1回2分51秒TKO勝ち。日本タイトル2階級制覇を達成した。
渡部らしいファイトだった。初回から圧力をかけると、待ってましたとばかりに丸木が右を合わせ、これが渡部の顔面をとらた。
これで丸木がペースを握るかと思ったのも束の間、渡部はひるまない。さらい前に出て左右の強打を上下に打ち分けていく。丸木も右を当てるのだが、渡部の勢いを止めることができない。
渡部がボディから打ち込んでいくと、丸木がコーナーに後退。渡部の猛打でたまらず丸木がひざをついてダウンとなった。ここは何とか立ち上がった丸木だったが、再びコーナーに追い詰められると、主審が試合を止めた。
これまでに日本、OPBFと獲得している渡部は日本ウェルター級王者だった2012年以来、およそ6年ぶりに日本王者のベルトを巻いた。戦績は37勝31KO7敗。丸木はこれで日本タイトル挑戦は3度目の失敗。戦績は15勝10KO6敗1分。
渡部「(この日のベルト)素直にうれしい。3連敗したときも、夢は世界チャンピオンだと言ってきた。負けたり、挫折したり、浮き沈みありますけど、泥臭くても夢に向かって立ち上がるのが自分の仕事だと思ってます。世界に向かってがんばります!」
正規王者の新藤は埼玉・花咲徳栄高の1学年下の後輩。「本当にやりたくないです!」と渡部は本音をもらした。