第73回国民体育大会のボクシング競技が4日福井市の福井県産業会館でスタートした。この日は開会式に続いて競技が開始され、予選1回戦51組が行われた。
ベテランの元全日本王者林田翔太(和歌山)が若手の中垣龍汰朗(宮崎)を巧技で完封して気を吐いている。
少年(ジュニア)と成年(シニア)8階級ずつと、女子フライ級の計17階級の個人戦と、都道府県別の団体成績が争われる。決勝は8日。
助成金不正使用問題等で山根明前会長が退任した後、9月に一般社団法人日本ボクシング連盟(アマチュア)のトップに内田貞信会長が就任し、理事ら役員も総入れ替え。新体制になって初の全国大会開催となったが、この日は多くの旧役員の姿もみられ、DS(試合責任者)などを務め大会運営に協力した。内田新会長は「フェアプレー精神で試合を楽しんでください」とあいさつ。
前会長の「判定疑惑」がスキャンダル化したこともあり、この日は異例の儀式も。競技開始前、選手宣誓の後審判団が勢ぞろいし、代表して小坂則夫審判委員長が「公平で公正な大会運営を誓う」と宣誓を行った。
また少年の部の競技が終了後の休憩時には、スライドでボクシング競技のルールを解説するなど、新生アマチュアボクシングを印象づけていた。