大みそかにマカオでWBA世界L・フライ級スーパー王者ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)に挑戦する京口紘人(ワタナベ)が17日、都内のジムで練習を公開した。
試合まであと2週間となった京口は「特別な緊張はない。2階級制覇、新しいベルトが手に入る日が近づいていると思うとワクワクする」と現在の心境を語った。
2階級制覇のカギは、強打が自慢の京口が、キャリアがあって試合巧者のブドラーをいかに攻略できるか、と言えるだろう。王者はつかみどころのない独特のスタイルを持つだけに、「いろいろなタイプの選手とスパーリングしてきた」(京口)とのことだが、そうしたことも含めてブドラー対策を進めてきた。
井上孝志トレーナーは「うまさを力でねじ伏せるようなボクシングを練習してきた。ボディが当てれば流れが変わる」と京口得意のボディブローをキーパンチにあげた。ボディで脚が止まれば、打ち合いに持ち込めるというわけだ。
京口はボディに加えてジャブをポイントに挙げた上で「空振りに気を付けて、打ち終わりのディフェンスに気を付けたい。見栄えが悪くなってはダメ」とポイントの計算も。
これまでに計110ラウンドのスパーリングを消化し、試合と同じ12ラウンドのスパーも3回終えた。京口は「キャリアの中でも大事な試合になる。注目されにくい階級ではあるけど、しっかり勝って来年につなげたい」と表情を引き締めた。