31日マカオのウィンパレスで行われたWBA世界L・フライ級スーパー王座タイトルマッチは、1位挑戦者の京口紘人(ワタナベ)がスーパー王者ヘッキー・ブドラー(南ア)に10回終了TKO勝ち。京口はIBFミニマム級王座(返上)に続く2階級制覇に成功した。ブドラーは田口良一(ワタナベ)から奪った王座の初防衛に失敗。
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京口(右)は中盤から持ち味のパワーを炸裂させた
大みそかのトリプル戦、トップバッターでマカオのリングに上がった京口。試合は京口が力強い左ジャブを突き、王者ブドラーも手を出す、軽量級らしい小気味いいスタートとなった。ブドラーは前後左右に動きながら左右のパンチを繰り出す得意のボクシングで京口のプレスをはぐらかす。
しかし京口は7回にグッと前に出て手数を伸ばし、左ボディ、アッパー、右ストレートでチャンピオンを痛めつけた。8回は左アッパー連発でブドラーたまらずクリンチ。主導権を握った京口は以降も優勢で、10回終了後にブドラーが棄権した。
「毎度おおきにー!」と喜びを張り上げた京口は「素直にうれしいです」。L・フライ級王座奪取に成功し、今後はWBC王者拳四朗(BMB)らとの対決もクローズアップされることだろう。京口は12戦全勝9KO。ブドラーは32勝10KO4敗。
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ブドラーも「京口はパワフルだった」と負けを認めた
京口紘人の話「すごくうれしい。去年世界チャンピオンになって、いずれは2階級と思っていた。ブドラーは力強さはなかったけど、キャリアと嫌らしさがあった。右からのコンビネーションとか、ずるがしこいなと思った。僕のパワーボクシングを細かいパンチでしのいでいた。中盤にアッパーが当たってから、向こうが効いているのは分かったけど、じっくりいけと言われていた。今日はギリギリ合格点だと思う」Photos/SUMIO YAMADA