ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準決勝で井上尚弥(大橋=WBAバンタム級正規王者)と対戦する同級IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)が練習拠点を米国内に移したことが判明した。プエルトリコ紙の記者から「マニー・ロドリゲスは国外でトレーニングしている。場所はわからない」という情報を得たので、プロモーター兼マネジャーのフアン・オレンゴ氏に連絡を取ったところ、「米国の山の中にいる」という返事。しかし……。
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こちらは井上、山中湖で短期合宿を終えた
キャンプ地をたずねてみたがオレンゴ氏は頑なに口をわらない。「ロドリゲス本人さえ自分がどこにいるかわからない。トレーナーたちも同行しているけど彼らも知らない。知っているのは私だけ。本人に連絡しようとしてもダメだよ。電波も届かない地下みたいなところにいるから」と冗談とも本気とも取れる返答。煙に巻かれてしまった。
先月ロドリゲスに話を聞いた時は「試合までプエルトリコを出ない」と語っていたが、秘密の特訓を敢行しているところをみると“モンスター”の力を十分に評価し警戒しているようだ。
ちなみに同マネジャーは以前「米国のカリフォルニアで最終調整するかもしれない。その時、日本人のスパーリングパートナーを呼ぶかもしれない」と話していた。そこでしつこく聞いてみたが最後まで場所は明かさなかった。また日本人選手を招集することはなくなったとのこと。スパーリング相手は「現地調達」するという。
5月18日、英国スコットランドのグラスゴーでゴングがなる井上との統一戦兼準決勝。ロドリゲス陣営は一旦プエルトリコに帰国後、5月15日ごろグラスゴー入りするそうだ。(三浦勝夫)