Quantcast
Channel: Boxing News(ボクシングニュース)
Viewing all 12716 articles
Browse latest View live

加納陸が新鋭の見村に競り勝つ 松岡兄弟も勝利

$
0
0

 大成ジム主催の「三田から世界へ15」は17日、兵庫県三田市のザ・セレクトンプレミア神戸三田ホテルで開かれ、WBCユース世界L・フライ級王者で日本同級5位の加納陸(22=大成)が18年新人王同級西軍代表、見村徹弥(23=千里馬神戸)を2-0の判定で下した。アンダーカードで松岡輝(24=大成)、松岡新(24=大成)の双子の元日本ユース王者がともに接戦を勝利した。

加納(右)は終盤の打撃戦を制した

 新鋭の挑戦を受けた加納。滑り出しは見村の思い切った踏み込みからのパンチを受けて守勢に回らされ、鼻血を流す苦しい展開。しかし、4回からは接近戦に持ち込み、ボディパンチの打ち合いから、離れ際に右フックをヒットして優勢に立った。

 6回からはボディが効いた見村にロープを背負わせて連打を浴びせた。見村はチャンスをつかみながらもフックが空を切るシーンが多く、終盤にスタミナが切れた。

 18歳で世界挑戦経験がある加納は前日が22歳のバースデー。「血まみれの誕生日で最悪です」と冗談めかして勝利に笑顔をみせた。「見村選手には絶対に負けられない気持ちで戦った。内容的には思った通りの試合ができなかったので20点か15点」と試合を振り返り、「来年はもっと力をつけて日本タイトルを目標にがんばります」とファンに誓った。

 丸元大成会長は「接近戦で打ち合い、新しい(加納)陸をちょっとみせた試合だった。終盤に頑張れたのは、山道を走って下半身を鍛えた成果。まだ22才ですからこれからもっと強くしていきます」と愛弟子を鍛えぬく決意を語った。加納は11勝5KO3敗、見村は8勝1KO1敗。

松岡新(右)は苦しみながらも勝利

◇49.3キロ8回戦
加納陸(大成)[2-0(76-76、78-74、77-76)]見村徹弥(千里馬神戸)

◇フライ級8回戦
松岡新(大成)[2-1(77-75,75-77、77-76)]浅海勝太(ハラダ)

◇58キロ8回戦
松岡輝(大成)[2-0(76-76、77-76、77-75)]小坂烈(真正)

松岡輝も接戦をものにした


あわやリング禍 ドイツのWBA・L・ヘビー級暫定戦

$
0
0

 ドイツのハレで16日(日本時間17日)行われたWBA・L・ヘビー級暫定王座決定戦は、同級1位ドミニク・ボーゼル(ドイツ)が同3位スベン・フォーンリン(スウェーデン)に11回1分12秒TKO勝ち。フォーンリンが保持していたマイナー王座IBOのベルトも獲得した。

 試合は2回、ボーゼルがスリップ気味のダウンを奪った後フォーンリンが反撃して白熱。中盤スパートしたドイツ人にフォーンリンも打ち返し沸かせる。しかし10回にダメージを与えたボーゼルが11回、スウェーデン人を2度倒して決着をつけた。

 試合後ダメージが心配されたフォーンリンは入院。緊急治療室で手当てを受け容体が心配された。一時は脳手術が行われる話もあったが、マネジャーによると今のところ快方に向かっているという。

 ちなみにWBAのL・ヘビー級は、ディミトリ・ビボル(ロシア)が暫定王者から正規王者、さらにはスーパー王者に昇格。8月、暫定王者に就いたジャン・パスカル(ハイチ=カナダ)が正規王者にシフトしている。

はじめの一歩30周年記念トーナメントあす開幕 ポスター、複製原画、名言集…ホールは一歩一色!

$
0
0

 あす19日後楽園ホールで開幕する「はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント」の計量が18日、日本ボクシングコミッションで行われ、出場6選手がリミットの57.1キロをクリアした。

トリを務める初戦の注目カード、竹嶋(左)と渡部

 後楽園ホールが全世界で累計9600万部を売り上げた人気ボクシング漫画『はじめの一歩』一色に染まる。17時30分の開場とともに、すべての観客は隣の展示場からホールに入る仕掛けで、展示場には複製原画、写真撮影コーナーなど『はじめの一歩』にかかわる展示物で盛りだくさん。

 ホールに足を踏み入れると、普段はボクシングや格闘技の興行ポスターが並ぶ廊下が、すべて一歩のポスターに張り替えられ、バルコニーからは特製の垂れ幕が下がるという具合に「これでもか!」と一歩の世界観を演出している。

 その他にも入場者には「一歩名言集」を掲載したパンフレット、漫画の日本フェザー級タイトルマッチ「一歩vs.千堂」の一部を掲載した小冊子が配布される。作者の森川ジョージ氏のトーナメント開会宣言まで、試合以外でも大いに楽しめるのがあすのイベントだ。

“主役”の出場選手たちも全員無事に計量をクリアしてあすの試合を迎える。優勝者は『はじめの一歩』に登場するという話もあり、全選手気合いが入っていた。各選手のコメントは以下の通り。

強打の溜田(右)は韓国のイと対戦

■はじめの一歩フェザー級トーナメント6回戦
溜田剛士(大橋=日本フェザー級6位)
「原作の一歩に負けないような面白い試合をします。いままでやってこなかった減量をしてバッチに仕上がったので、いい試合ができると思う」
vs.
イ・ジェウ(韓)

サウスポーの草野(左)は「デンプシーロールで倒す」

草野慎悟(三迫)
「あすはデンプシーロールで倒します。三迫のいい流れに僕も乗れるようにがんばります」
vs.
マ・シャン(中)

渡部大介(ワタナベ=日本フェザー級5位)
「竹嶋選手は間違いなく強くてうまい。ポイントを取るのは一番うまいと思う。(トーナメントではシードの)リチャード・プミクピックが予想外に強いと思うけど、今は竹嶋選手のことしか考えてません」
vs.
竹嶋宏心(松田=日本フェザー級17位)
「あすは倒すだけ。(トーナメント出場選手に)ライバルはいない。こんなところでコケていたら上にはいけない」

3媒体でカネロ、ロマチェンコ、井上尚弥がトップ3 米サイト「ボクシングシーン」は井上を1位に

$
0
0

 米国のボクシングサイト「ボクシングシーン」は18日、階級の垣根を取り払ったパウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングを更新。WBSSバンタム級トーナメントを制したWBAスーパー・IBF同級王者の井上尚弥(大橋)を1位にランクした。

左からカネロ、井上、ロマチェンコ

 井上は先日、PFPランキングを世界で最初に考案した米専門誌「リング」のPFPランキングで3位に入ったばかり。イギリスのボクシング専門誌、1909年創刊の「ボクシングニュース」でも3位となっている。

 以上の3つの媒体のトップ3は、現役ボクサーで最も稼ぐ男カネロ、現役最高の技術を持つと言われるロマチェンコ、そして“モンスター”井上で共通している。井上の実力が世界トップと認知されてきた証と言えそうだ。Photo/SUMIO YAMADA

■ボクシングシーン(アメリカ)
1 井上尚弥
2 サウル“カネロ”アルバレス
3 ワシル・ロマチェンコ
4 テレンス・クロフォード
5 オレクサンデル・ウシク
6 エロール・スペンスJr
7 マニー・パッキャオ
8 フアン・フランシスコ・エストラーダ
9 ゲンナジー・ゴロフキン
10 ジョシュ・テイラー

■ボクシングニュース(イギリス)
1 サウル“カネロ”アルバレス
2 ワシル・ロマチェンコ
3 井上尚弥
4 テレンス・クロフォード
5 オレクサンデル・ウシク
6 エロール・スペンスJr
7 ゲンナジー・ゴロフキン
8 アルツール・ベテルビエフ
9 マイキー・ガルシア
10 レオ・サンタクルス

■リング(アメリカ)
1 サウル“カネロ”アルバレス
2 ワシル・ロマチェンコ
3 井上尚弥
4 テレンス・クロフォード
5 オレクサンデル・ウシク
6 エロール・スペンスJr
7 ゲンナジー・ゴロフキン
8 フアン・フランシスコ・エストラーダ
9 アルツール・ベテルビエフ
10 マニー・パッキャオ

田中恒成が年末V3戦 5年ぶり東京で井岡とダブル

$
0
0

 畑中ジムは19日に名古屋市内のCBCテレビで会見を開き、WBO世界フライ級チャンピオン田中恒成のV3戦を12月31日に東京・大田区総合体育館で行うと発表した。挑戦者は同級12位ウラン・トロハツ(中国)。当日は井岡一翔(Reason大貴)-ジェイビエール・シントロン(プエルトリコ)のWBO世界S・フライ級戦も行われる。

会見した3階級制覇王者の田中

 田中は8月にジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)を7回TKOに下して以来の試合。「前回がふがいない試合だったので、それを払しょくするチャンス」とチャンピオンは言う。続けて「しっかりとボクシングを組み立てたい。具体的にはジャブで差し負けないことがテーマ」。

 相手のトロハツは13勝6KO3敗1分の右ボクサーファイター。中国ウルムチ出身の26歳で、WBAインターナショナル王座等地域タイトル獲得歴を持つ。日本人選手とは山内涼太(角海老宝石)はじめのべ4名と対戦し3勝1引分、現在は11連勝中だ。

 父の斉トレーナーの見立てでは「頑丈でテクニックにもたけている」というトロハツ。東京での試合は原隆二戦以来5年ぶりとなるが、田中は「どこでやってもやることは変わらない」としつつ、「東京で戦えという人もいると思うし、いい試合をして力を見せつけたい」と決意を述べた。

 10月下旬から11月上旬にかけては、一度訪れてみたかったアメリカに渡り、ラスベガス、ロサンゼルスでトレーニングを行った。「ちょっと興奮しました」と田中。帰国後はWBSS決勝をテレビ観戦し、「ドネアもふたりとも格好良かったし、感動した。(井上)尚弥さんは、刺激は一番受ける選手です」と話していた。

 なお田中戦は関東・東海地区他でテレビ放送予定。放送時間は調整中とのことだ。

はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント 渡部大介、草野慎吾、イが準決勝進出

$
0
0

「はじめの一歩30周年フェザー級トーナメント」が19日、後楽園ホールで開幕、3試合が行われた。イ・ジェウ(韓)と草野慎悟(三迫)が勝利し、渡部大介(ワタナベ)と竹嶋宏心(松田)はドローながら渡部が優勢点で準決勝進出を決めた。

 これにより準決勝(2.27後楽園ホール)の組み合わせはイvs.草野、渡部がシードのリチャード・プミクピック(比)と対戦する。

 トーナメントの優勝賞金は100万円。優勝者は週刊少年マガジンで連載中の「はじめの一歩」に実名で登場する特典が与えられる。

◇はじめの一歩フェザー級トーナメント6回戦
イ・ジェウ(韓)[TKO3回1分19秒]溜田剛士(大橋)
 日本フェザー級6位の溜田と韓国王者のイがスタートから白熱。交互にロープを背負っての打撃戦だ。1年8ヵ月ぶりのリングというイの右は重そうで、溜田は鼻から出血。2、3回も足を止めてバチバチと打ち合い、しかも互いのパンチが顔面に腹にヒットし続けた。

持久戦となる中、溜田のダメージがたまっていく。そして3回、イの左フックを食らった溜田がダウンすると、立ち上がったところにラッシュを浴びてストップとなった。イは7勝6KO2敗。溜田は21勝19KO5敗2分。

草野慎悟(三迫)[TKO5回2分42秒]マ・シャン(中)
 サウスポーの草野は距離を取りながら左ストレートを狙い、馬力のあるマが追いかける立ち上がり。マが草野をつかまえて左フックでダウンを奪い、さらにダウンを追加した。草野は2回、左ストレートでマをぐらづかせて反撃した。

 3回以降、草野は懸命に左を打ち込んでいくが、いいパンチをもらってもマは必ず反撃し、どちらが倒れてもおかしくない攻防が続く。それでも草野は5回、左を連発してようやくマをキャンバスへ。立ち上がったところでストップを呼び込んだ。4連敗から抜け出した草野は12勝5KO8敗1分。マは5勝3KO2敗2分。

渡部大介(ワタナベ)[負傷引き分け4回58秒1-1(39-37、38-38、38-39)]竹嶋宏心(松田)
 元拓大主将、デビューから4連勝の竹嶋がいきなり仕掛ける立ち上がり。渡部もこれに応じるが、竹嶋はすぐにカウンター主体のボクシングに切り替える。両者とも気合いが入りまくりスリリングだ。竹嶋は2回に偶然のバッティングで右目上部から出血した。
 渡部は竹嶋のカウンターをさけながら3回、右を決めてチャンスを作る。4回、竹嶋は偶然のバッティングで左目尻をカット。これで試合終了となった。渡部は9勝6KO4敗2分。竹嶋は4勝3KO1分。

◇S・ライト級6回戦
鈴木雅弘(ワールドS)[負傷判定5回1分7秒2-1(48-47×2、47-48)]松本北斗(シャイアン大嶋)

 なお、この日は後楽園ホール展示場で「はじめの一歩」の複製原画などの展示会が開かれ、多くのファンが試合とともに展示を楽しんだ。イベントには漫画の作者でJBスポーツジム会長の森川ジョージ氏も参加。なお、30周年を記念した「はじめの一歩」大原画展が16日から12月1日にかけて西武渋谷店で開催されている。

網膜剝離のマレス再起へ ホリフィールド息子2戦目

$
0
0

■元3階級制覇王者アブネル・マレス(メキシコ=米)が再起を目指すことになった。マレスが最後にリングに上がったのは昨年のレオ・サンタクルス戦。今年2月、WBA“スーパー”S・フェザー級王者(当時)ジェルボンタ・デイビスに挑戦する運びだったが、網膜剝離を患ったことがわかり中止となった。

その後マレスはFOXスポーツのアナリストやスペイン語TVテレムンドの実況などを担当している。マレス(33)は最近出演した番組で「ドクターからスパーリングができる許可をもらった。来月から練習を開始する」とコメント。来年春に復帰したい希望を明かした。

■11月2日ラスベガスのカネロ・アルバレスvs.セルゲイ・コバレフの前座でプロデビューした元ヘビー級統一王者イバンダー・ホリフィールドの息子イバン・ホリフィールド(米=21)が今週土曜日23日、ラスベガスのWBCヘビー級戦のリングでプロ2戦目を行う。前回、初回16秒で試合を終わらせたことで二世ボクサーはダメージなし。相手はまだ未定。

■今年7月、試合後に亡くなったアルゼンチン人選手ウーゴ・サンティリャン(享年23。元南米S・フェザー級王者)の遺族にWBCは1万ドル(約108万円)を贈った。先月開催された年次総会での決定で、現地コミッションの代表者を通じて渡された。

【動画あり】L・フライ級統一王者 田口良一が引退 「井上尚弥戦があったから世界王者になれた」

$
0
0

 元WBA・IBF世界L・フライ級チャンピオンの田口良一(32=ワタナベ)が20日、都内で記者会見を開き、現役引退を発表した。将来的にはボクシングジムを開くつもりだという。

WBA、IBFベルトに加え、リング誌ベルトも手にした田口

 会見した田口は「いまは清々しい気持ちでいます。カムバックとかそういうことは間違いなくないので安心してください」とジョークを交えて引退表明。「やり切った」という気持ちがひしひしと伝わってきた。

 引退を決めたのは今年3月、WBOフライ級王者の田中恒成(畑中)に敗れてから2か月後くらいで、「世界戦で2連敗して、ここから再スタートとなったとき、そこまでのモチベーションはなかった」とその理由を語った。

 田口は高校1年生で横浜光ジムに通い始めたものの「1、2カ月しか行かなかった」と挫折。思い直して高校卒業後にワタナベジムに入り、2006年にプロデビュー。

「4回戦のときはスタミナがなさすぎて8回戦も難しいと思っていた。その自分が12ラウンドの世界戦までやるようになってのは不思議な気持ちがします」と語るように、キャリア序盤は注目されるような選手ではなかった。

 それでも14年大みそかにWBA・L・フライ級王座を獲得して7度の防衛に成功。7度目の防衛戦ではIBF王者ミラン・メリンド(比)を判定で退け2団体統一王者となった。生涯戦績は33戦27勝12KO4敗2分。

 思い出に残る試合は「すべて」と答えた田口だが、日本王者として井上尚弥(大橋)を迎えた13年8月の初防衛戦は特別なものだった。世界タイトル挑戦のため王座返上のプランを蹴って井上戦を選択した田口は「あの試合があったから世界チャンピオンになれたと思う。そのあとの試合はいつも井上選手よりも強くないから大丈夫と思えた」と胸を張った。

 現在はワタナベジムOB、柴田明雄さんが経営するボクシング&フィットネスジム「SOETE」などでトレーナーをして、将来のジム経営に向けて勉強中とのこと。アマチュアキャリアのない世界チャンピオンが少なくなる中、「これからのチャンピオンはほぼアマ出身者になると思うけど、信念を持ってやってほしい」とアマ経験のない選手たちに呼びかけた。

 なお、引退式は12月10日、後楽園ホール「ガッツファイティング」で行われる。引退スパーリングも行う予定。メインイベントは三代大訓(ワタナベ)vs.木村吉光(白井・具志堅S)のOPBF・S・フェザー級タイトルマッチ。この模様は動画配信サービス「Paravi」で中継される。


日本5位のホープ川浦龍生 無傷の7連勝マーク

$
0
0

「アンタッチャブルファイト30」が20日、後楽園ホールで開催され、メインのS・フライ級8回戦に日本同級5位、川島ジム期待の川浦龍生が登場。フィリピン同級4位のジョイジョイ・フォルメンティラに3-0判定勝ちを収め、デビューからの連勝を7(4KO)に伸ばした。スコアは79-73×3。

 サウスポー対決。初回は鋭いジャブの交換からスタート。川浦が左右のボディにつなげ、フォルメンティラの動きを一瞬止める。初来日のフォルメンティラはコンビネーションが早く、目もよさそうだが、シューズがズルズル滑っているのが気になる。

 打ち終わりを狙う川浦は3回、右フックを決めるとフォルメンティラもスイッチオン。テーピングでシューズの滑りをおさえ、上下のコンビネーションで川浦に迫った。川浦は右フックを合わせて対抗。試合は互いに駆け引きし、カウンターを取りあうという見ごたえのある技術戦となっていった。

 川浦は6回に左ストレートを決めてチャンスを作り、7回も左ストレート、左右ボディを次々に打ちこんで相手を追い込んでいく。フォルメンティラは最後まで対抗したが、川浦は8回も鋭い左を決めてゴングを聞いた。川浦は7勝4KO。フォルメンティラは11勝7KO4敗。

◇女子ミニマム級8回戦
鈴木菜々江(シュウ)[3-0(77-73×2、78-73)]キャナラット・ヨーハンゴー(タイ)
 前日本アトム級王者の鈴木が前に出て、OPBFミニマム級4位のキャナラットがカウンター狙い。タイ人は鋭いカウンターを何発か見せたが、試合はすぐにクリンチ、ホールドという状態が続いた。キャナラットは3、7回にホールディングで減点1。鈴木は10勝1KO3敗1分。キャナラットは7勝4KO4敗。

ムンギアがミドル級進出 1月オサリバンと対戦

$
0
0

 WBO・S・ウェルター級王者ハイメ・ムンギア(メキシコ=写真)がミドル級進出を決意。来年1月11日、米テキサス州サンアントニオでゲーリー・オサリバン(アイルランド)と12回戦を行う。20日、メイン・プロモーターのゴールデンボーイ・プロモーションズがメディアに通達した。

 ムンギア(34勝27KO無敗=23)はサダム・アリ(米)から王座を奪った後、井上岳志(ワールドS)を含めて5度の防衛に成功。以前から同胞のサウル“カネロ”アルバレスにライバル意識を燃やしており、同時にS・ウェルター級の体重を維持するのが難しくなっていることも転向の理由だと思われる。ただしまだ王座は返上せず次戦に臨む。

 井上戦をテキサス州ヒューストンで行っているムンギアは「2020年のスタートを再びテキサスで行えるのでとても嬉しい。ヒューストンと同じようにサンアントニオでもファンに温かく迎えられるでしょう。素晴らしい試合を披露します」とコメントしている。

 相手のオサリバン(35)はこれまで30勝21KO3敗。ビリー・ジョー・サンダース、クリス・ユーバンクJr、デビッド・レミューに敗れている。レミュー戦の後2連勝してこの試合を迎える。「憧れていたメキシカンファイターと戦えるのでモチベーションが上がる。後世に語り継がれる激闘になるだろう」とヤル気を見せている。

ワイルダーvs.オルティス 今週末ヘビー級注目再戦 セミのサンタクルスは4階級制覇狙う

$
0
0

 今週土曜日23日、ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで挙行されるWBC世界ヘビー級タイトルマッチの最終記者会見が20日(日本時間21日)行われた。両者は昨年3月ニューヨークで対戦し、中盤のピンチを乗り切った王者デオンタイ・ワイルダー(米)が10回、挑戦者ルイス・オルティス(キューバ)に決着をつけるスリリングな攻防でベルトを死守した。今回も激しい展開が予想される。

王者ワイルダー(左)とオルティス、今回も熱戦か

 これが10度目の防衛戦となるワイルダーは「オルティスは好調そうだ。でも私のような選手を相手にすれば、それは関係ない。私は1年365日、いいコンディションをキープしている。キャンプの初日からスパーリングを行い、相手がどんなに素晴らしいコンディションで向かって来ても対抗できる」と発言。強敵を返り討ちにして元統一王者タイソン・ヒューリー(英)とのリマッチを見据える。

 前回あと一歩のところまでワイルダーを追い詰めたオルティスは「私もデオンタイも言ったようにこの試合は12ラウンドまでいかない。どちらかがノックアウトされる。この試合はラウンド間のゴングはないと同じ。我々は前進あるのみで戦う。初戦がミステイクであったことを今回証明する」とリベンジを誓った。

4階級制覇目指すサンタクルス(左)とフローレス

 セミ格ではフェザー級王者レオ・サンタクルス(メキシコ=米)が4階級制覇を目指してWBA・S・フェザー級“スーパー”王座決定戦に臨む。相手はミゲール・フローレス(メキシコ=米)。

 いきなり転向第1戦で“スーパー”王座戦と厚遇に恵まれたサンタクルスは「4階級世界チャンピオンになることは大きな偉業。夢にも思わなかった。リングに登場できるのがうれしい。土曜日、私は夢を現実にする」とアピール。

 無名ながら相手に抜擢されたフローレスは「彼の父(トレーナーのホセ)が彼にアウトボクシングを指示すれば、私もテクニカルな対応ができる。もし打ち合いを望めば、それにも対抗できる」と強調した。Photos by Stephanie Trapp, Ryan Hafey

村田諒太にさらなる援軍 五輪銅メダリスト来日 12.23横浜アリーナ初防衛戦まで1ヵ月あまり

$
0
0

 WBA世界ミドル級チャンピオンの村田諒太(帝拳)が21日、都内のジムで練習を行った。スティーブン・バトラー(カナダ)を迎える初防衛戦(12.23横浜アリーナ)に向け、新たなスパーリングパートナー、リオデジャネイロ五輪ミドル級銅メダリストのミサエル・ロドリゲス(メキシコ)が来日した。

新パートナーのロドリゲス(左)と村田

 ロンドン五輪銅メダリストの村田のもとに新たなパートナーが加わった。ロドリゲスはリオ五輪銅メダリストで18日に来日。20日に村田の7ラウンド・スパーリングのうち、3ラウンドを受け持った。

村田は「銅メダリストなので金メダリストとしては負けられないと思った」と冗談交じりに話したが、「初めての相手とやるときは相手にどう反応できるかが大事。昨日はよく反応できた」と手数の多いロドリゲスを相手に手ごたえを感じたようだ。

この日の村田はみっちりミット打ちをした

 これで今回の試合に向けて海外から来日したパートナーは6人目。コンディションの悪かった2人が既に帰国し、現在は4人体制のサポートを受けている。村田は「タイソン(アドリアン・ルナ)はスタミナ作り、アイザイア(・スティーン)はスピードがあって、(ビタリ・)コピレンコもしっかりやってくれる」と万全のサポート体制に感謝した。

 試合まで1ヵ月あまりとなり、1週間前に大好きなパンを食べるのをやめた。スパーリングを始めた先月下旬にはコーヒーを絶っており、「いよいよこういう時期に入ってきたんだなと思う」と村田。しばらくはスパーリングを重ねて、初防衛戦に向けてピッチを上げていく。

元プロ王者の佐藤幸治ら初戦突破 全日本選手権

$
0
0

 アマチュアの第89回全日本ボクシング選手権大会が21日から阿久根総合運動公園総合体育館(鹿児島県阿久根市)で始まった。来年の東京五輪に向け、男子ボクシングの日本代表を決めるために最も重要な大会。この日は8階級の予選38試合が行われ、注目の選手たちが続々登場した。

38歳の佐藤(右)はRSC勝ちで初戦突破

 69kg級(ウェルター級)ではロンドン五輪代表で今年カムバックした鈴木康弘(K&Kボクシングクラブ)が関東大学リーグ全勝の強豪石灘隆哉(日大)を5-0判定で下し準々決勝に進出した。

4年ぶりに復帰した長身サウスポーは、ファイター石灘を徹底的にアウトボックスし、決定打を許さなかった。この階級は激戦区で、本命視されているチャンピオンの岡澤セオン(鹿児島体育協会)の他にも荒本一成(日大)、秋山裕汰(自衛隊体育学校)、金城大明(自衛隊体育学校)ら全国大会優勝経験者が揃っている。

 さらに強豪ひしめく75kg級(ミドル級)では、元プロの東洋太平洋王者で今年アマチュア復帰した佐藤幸治(日大)が登場。山中慎介さんら帝拳ジムの仲間も応援に駆け付ける中、38歳のベテランは菊池弥寛(東洋大)相手に積極的に打ち合いを挑み、右強打を炸裂させてダウンを奪うと、一気に追撃してこの回RSC勝ち。アマ・プロで戦ってきた経験と迫力で若い相手を圧倒してしまった。

 22日の準々決勝はいよいよ注目の一戦。昨年度のチャンピオン、森脇唯人(自衛隊体育学校)と激突する。この階級も宇佐美正パトリック(東農大)や近藤陸(自衛隊体育学校)らの強豪が出場している。 

 リングサイドには長谷川穂積さんも山中さんらとともに佐藤を応援したが、長谷川さんの一番のお目当ては57kg級の村田昴(自衛隊体育学校)。長谷川さんを慕って一緒に練習してきた弟分のような村田を励ましてきた仲だ。この日村田は金城集平(東洋大)に判定勝ち。ジャッジ全員が30-27と採点するフルマークの5-0判定で2回戦進出を決めた。

激戦の57キロ級で勝利の堤(右)

 この57kg級(フェザー級)も強豪が参戦する激戦区で、ライバルの堤駿斗(東洋大)は坂本達也(近大)に1ラウンドも失点することなく判定勝ち。他に藤田健児(自衛隊体育学校)も勝ち、リオ五輪代表の森坂嵐(東農大)は新鋭穴口一輝(芦屋大)に手を焼いたものの判定勝ちしている。

 24日の決勝で五輪階級6階級の日本チームが決まり、来年のアジア予選、世界最終予選に出場する。五輪ボクシングの日本男子は開催国枠として4階級に出場できるが、予選で資格を獲得する選手が出て、出場者数が増えることが期待されている。

 なお大会は24日の決勝まで連日午前11時に第一試合開始(入場無料)。

ラミレスvs.ポストル S・ライト級2冠戦は2.2中国

$
0
0

 WBC・WBO世界S・ライト級統一王者ホセ・ラミレス(米)と元同級WBC王者ビクトル・ポストル(ウクライナ)の指名試合が来年2月2日、中国・海南島の海口(ハイコウ)で挙行されることになった。21日(日本時間22日)主催のトップランクと試合を米国に中継するESPNが明らかにした。

WBCは4度目の防衛戦となるラミレス

 ラミレス(25勝17KO無敗=27)は7月、モーリス・フッカー(米)に6回TKO勝ちでWBO王座を吸収。その試合で左拳を負傷し翌月に手術。そのため通達されていたポストル戦を延期した。WBC王座は4度目の防衛戦となる。「2020年をビクトル・ポストルとの防衛戦でスタートすることでとても興奮している。中国のファンの前でリングに立てるのに誇りを感じる」と語っている。

 ポストル(31勝12KO2敗=35)は4月、ラスベガスでフランス選手との挑戦者決定に判定勝ちしてWBCの指名挑戦者にノミネートされた。15年にルーカス・マティセーにKO勝ちで王者に就いたが翌年テレンス・クロフォード(現WBO世界ウェルター級王者)に判定負けで無冠。4年ぶりの王座復帰を目指す。

 試合は米国の放送時間に合わせ、午前中に開始ゴングが鳴る予定。会場は海口のゴルフ場の複合施設が使用される。

 なおラミレスが保持するWBO王座の指名挑戦者ジャック・カテラル(英)は今週金曜日22日、アラブ首長国連邦のドバイでティモ・シュワルゾフ(ドイツ)と10回戦を予定。ラミレスvs.ポストルの勝者へ挑戦する運びだ。

拳四朗の統一戦中止 12.23ペタルコリンとV7戦 リングネームは本名の寺地拳四朗に変更

$
0
0

 12.23横浜アリーナのトリプル世界タイトルマッチの一つ、WBC・IBF世界L・フライ級王座統一戦がIBF王者フェリックス・アルバラード(ニカラグア)の体調不良により中止に。WBC王者の拳四朗(BMB=写真)はランディ・ペタルコリン(比)とWBC王座の7度目の防衛戦を行うことになった。BMBジムと所属事務所が22日発表した。

 アルバラードの体調不良の詳細は明らかになっていないが、ニカラグアからキャンプ地であるマイアミに入ってから体調不良を訴え、思うように体が動かなくなったという。デング熱との情報もある。

 ペタルコリン(31勝23KO3敗1分)は27歳のサウスポー。強打が自慢で14年にWBA同級暫定王座に就いた。昨年10月、アルバラードとのIBF王座決定戦に7回TKOで敗れ、その後は2連勝をマークしている。

寺地拳四朗のコメント「この度、プロデビューから使っていたリングネーム『拳四朗』から本名でもある『寺地拳四朗』へと変更しました。変更した理由としては、現在のL・フライ級で防衛記録を重ねつつ、今後は他団体王者との統一戦や海外での試合も視野に入れていて、日本人としてもっと“世界”で認知してもらえるように、向上心を高めていきたいと思ったからです。

今回のアルバラード選手との統一戦は中止になりましたが、僕自身は相手が変更しても、モチベーションは変わりません。まずは12 月23 日の世界タイトルマッチをきっちりとした内容で勝ちますので、皆さん応援宜しくお願いします」


吉田実代が女子初の大みそか世界戦 複数階級制覇王者の井岡一翔、田中恒成と競演

$
0
0

 WBO女子世界S・フライ級チャンピオンの吉田実代(EBISU K’sBOX)が12月31日、大田区総合体育館でWBC女子アジア同級王者シー・リーピン(中国)を迎えて初防衛戦を行うことが決まった。当日は井岡一翔(Reason大貴)、田中恒成(畑中)と合わせてトリプル世界タイトルマッチとなる。

強敵を迎える吉田(右)と加山会長

 大みそかのボクシング興行に女子選手の世界タイトルマッチが初めて組み込まれた。22日、都内のジムで記者会見を開いた吉田は「年末は実力も人気もある選手が出る特別な興行というイメージ。身が引き締まる思いです」と心境を述べた。

 対戦相手のシーは5勝2KO2敗ながら、吉田(13勝1敗)は「今までの選手にはない技術があり、勢いがあって、背が高く、右ストレートが伸びてくる」と21歳の若き挑戦者を大いに警戒。この試合を何としてもクリアするために、一人娘の実衣菜ちゃんを8日から鹿児島の実家に預けてトレーニングに打ち込んでいる。

 今回は自衛隊体育学校に足を運び、アマチュアのトップ選手と週1でトレーニングを積んでいるのが初の試みだ。女子選手とスパーリングを積むだけでなく、女子トップ選手の練習内容も知ることができ、我流だった練習メニューを考える上でも収穫を得た。

 自衛隊の元五輪選手、須佐勝明さんや元世界王者の内山高志さん、郷里の先輩である元日本王者の益田健太郎さんらの指導も受け、持ち味である前に出るパワーに加え「細かいところまで技術を教えてもらっている」という吉田。実衣菜ちゃんを迎えに行く12月25日までみっちり練習し、大舞台の初防衛戦に備える。

前日本王者の細川バレンタイン 45秒KO勝ち再起

$
0
0

 前日本S・ライト級王者で現日本同級4位の細川バレンタイン(角海老宝石)が22日、後楽園ホール「GENKOTSU Vol.6」のメインに登場。ライト級8回戦で日本同級10位の有岡康輔(三迫)に1回45秒TKO勝ちした。

 4月に井上浩樹(大橋)にタイトルを奪われた細川がS・ライト級から1階級下げて再起した。初回、体格で勝る有岡がプレスをかけるが、細川の右フックが一閃、バッタリ倒れた有岡は立ち上がったもののストップとなった。

 38歳の細川は再起戦に勝利。戦績は25勝12KO7敗3分。細川は「1ラウンドで終わりましたけど、まぐれです。僕は運が良かったと思います。運が良くても練習したパンチなので自分の実力だと思いたいです」。2連続KO負けとなった有岡は9勝利8KO4敗1分。

◇L・フライ級8回戦
佐宗緋月(T&T)[3-0(77-75×3)]デシエルト長池(青木)
 両者は昨年10月に対戦して佐宗が2-1判定勝ち。日本ミニマム級7位の佐宗が初回から自在に動き、リズムよく上下にパンチを散らしていった。長池は前に出て3回に右をヒット。4回は佐宗が接近戦を挑み、左ボディで長池の動きを一瞬止めた。

有効打を重ねる佐宗は6回、ボディ打ちで長池を大きく後退させるが、長池はここは踏ん張って終盤は前へ。佐宗は疲れを見せながらも崩れず逃げ切った。佐宗は12勝4KO6敗1分。リベンジならずの長池は11勝2KO6敗2分。

◇S・フェザー級8回戦
熊添ユウキ(石川・立川)[TKO3回1分43秒]ウィラポン・キンサンティア(タイ)
 ジャブと右ストレート主体の熊添は2回、右を効かせたあと、左ジャブでウィラポンがダウン。ウィラポンはカウンターの右ストレートで対抗したが、熊添は3回にボディ攻撃で2度ダウンを追加してフィニッシュした。1年2ヵ月ぶりの試合だった熊添は14勝5KO6敗。

◇68.2キロ8回戦
加藤寿(熊谷コサカ)[TKO5回2分50秒]大野俊人(石川・立川)
 アウトボクシングのサウスポー加藤を強打の大野が追いかける展開。左フックをうまく外されていた大野は2回、その左フックで加藤からダウンを奪う。その後は加藤がフットワークを使い、ジャブと左ストレートで完全にコントロールしたが、4回に大野の右が炸裂して加藤が再びダウンした。

 大野は5回にも左フックでダウンを追加し、加藤を仕留めにかかる。しかし、ここで加藤の左ストレートがカウンターで決まると、大野がキャンバスに転がり即ストップとなった。大逆転勝ちの加藤は9勝5KO9敗2分。2連続KO負けの大野は8勝8KO4敗。

12.23防衛戦の拳四朗 急な相手変更にも余裕 「最近はサウスポーも得意やから」

$
0
0

 12月23日の防衛戦(横浜アリーナ)の対戦相手が変更となったWBC世界L・フライ級チャンピオンの拳四朗改め寺地拳四朗(BMB)が22日、後楽園ホールで取材に応じた。

後楽園ホールで取材に応じた寺地拳四朗

 拳四朗は当初WBC&IBF統一戦を行う予定だったが、IBF王者フェリックス・アルバラード(ニカラグア)のケガによりこれはキャンセル。かわりにランディ・ペタルコリン(比)を迎えてV7戦に臨むことになった。

「ビックリしましたけど、統一戦は来年に持ち越しかなあという感じです。でもメイン(の目標)は防衛回数ですからね」。拳四朗はいつもの屈託のない笑顔だった。「誰が相手でも決まってくれたからありがたい」。本番まで1ヵ月の時点でペタルコリンが試合を受けてくれたことに感謝していた。

「最近はサウスポーも得意やから」と、相手がオーソドックスからサウスポーのペタルコリンにかわったこともあまり気にしていない様子。すでにスパーリングも始めていたが、「1ヵ月あれば十分です」と拳四朗。チャンピオンが練習拠点にする三迫ジムの三迫貴志会長は急きょサウスポーのスパーリングパートナーを用意してサポートする。

 WBAの暫定王者経験もあるペタルコリンの映像を見た感想は「いい選手ですね。でもスピード、距離感は圧倒できるかなと。ま、一発には気をつけます」とのこと。「僕は勝つだけです、ハハハ」。最後まで普段通りで、相変わらずの強心臓ぶりだった。

岡澤セオン、鈴木康弘ら準決勝進出 全日本選手権2日目 途中採点公開も試用

$
0
0

 鹿児島・阿久根市で開催中のアマチュアの第89回全日本ボクシング選手権大会は競技2日目の22日、シードされた選手も続々登場し、順当に勝ち進んでいる。

実力者の岡澤(右)はフルマーク判定勝ち

 69キロ級(ウェルター級)では注目の岡澤セオン(鹿児島体育協会)が小林将大(同志社大)に判定勝ちした。国際大会で実績を残し大きな飛躍をとげた岡澤は、地元鹿児島の観客の大きな声援を浴びながら、小林を終始アウトボックス。5-0のフルマークの判定だった。 

 この階級はリング復帰したロンドン五輪代表の鈴木康弘も勝ち進んでいる。23日の準決勝では、岡澤は秋山佑汰(自衛隊体育学校)、鈴木は金城大明(自衛隊体育学校)と対戦する。

 リオ五輪代表の2選手、57キロ級(フェザー級)の森坂嵐(東農大)、63キロ級(L・ウェルター級)の成松大介(自衛隊体育学校)も2大会連続出場を目指して勝ち進んでいる。57キロ級は特に激戦区で、他に村田昴(自衛隊体育学校)、堤駿斗(東洋大)、藤田健児(自衛隊体育学校)と予想された顔ぶれが揃った。23日の準決勝では、村田-堤、森坂-藤田の組み合わせ。

オリンピアンのウェルター級成松(左)も順当に勝利

 52キロ級(フライ級)で勝ち残ったのもおなじみの4選手。準決勝は柏崎刀翔(福井スポーツ協会)-坪井智信(自衛隊体育学校)、林田翔太(和歌山県教育庁)-田中亮明(中京高校教)。いずれも同じ大学のOB対決となった(柏崎-坪井は日大、林田-田中は駒大)。

 63キロ級の成松は完山隼輔(駒澤大)と対戦する。この階級のもう一組は冨田真広(中央大)-今永雅虎(東洋大)。

 75キロ級(ミドル級)は前年度王者の森脇唯人(自衛隊体育学校)が佐藤幸治(日大)の挑戦を撃退し、準決勝では若手の宇佐美正パトリック(東農大)と対戦。もう一組は赤井大五郎を破った田中廉人(東洋大)と細野恭兵(近畿大)戦。

81キロ級は国体で優勝し復調を印象づけた鬼倉龍大(茨城県ボクシング連盟)が前年度優勝の栗田琢郎(日大)と対決。もう一組は梅村錬(拓大)-新田隆人(中大)戦。

途中公開採点について打ち合わせする関係者

 なお、IOC(国際オリンピック委員会)は来年の東京五輪のボクシング競技で採点の途中公開を決めているが、今日明日の試合でそのテストがおこなわれる。

 会場を視察に訪れたIOCボクシング特別作業部会の渡辺守成座長が内田貞信日本連盟会長や指導者らと協議した末に決定したもので、8階級のうち五輪階級以外の2階級(49キロ級、60キロ級)で実施される。

赤井英和さん長男の英五郎「相手が上だった」

$
0
0

 浪速のロッキーとしてハードパンチャーでならした俳優の赤井英和さんの長男英五郎(赤井組)が22日、鹿児島・阿久根市で開かれた第89回全日本ボクシング選手権大会第2日の75キロ級準々決勝で田中廉人(東洋大)に敗れ、全日本は2年連続ベスト8に終わった。

赤井(左)は前年に続きベスト8に終わった

 父譲りの強引なフック連打で攻め込みを図った赤井だが、田中のジャブをまともに受けて、あごが上がるシーンも。互いに打ち合う場面でも田中のパンチが有効的で2回にはスタンディング・カウントも奪われ、最終ラウンドも手数は出したが、挽回できなかった。

「ガムシャラに力は出し切りましたが、いまのコンディション、スキルは相手が上でした」と赤井は素直に完敗を認めた。

赤井さんは「10戦のキャリアでよくやった」

「決勝まで行くつもりだった。家族はもちろんですが、周りの方々にずっと応援していただいたのに、期待に応えられなかったのが残念です」と五輪出場の夢が絶たれ、肩を落とした。今後については「アマボクシングを続けていくかはゆっくり考えます」と即答しなかった。

 観客席から「英五郎、ジャブ、ジャブ」と声援を送った英和さんは「5月に左足アキレス腱を断裂して、ブランクがあり、左手も痛めてベストな状態ではなかったが、アマ10戦のキャリアでよくやった。これからのことは本人に任せている」と語り、戦い終えた息子を暖かく迎えていた

Viewing all 12716 articles
Browse latest View live