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八重樫東が公開練習「顔は腫れると思う」 4度目の世界王座獲得に覚悟の決意表明

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 23日横浜アリーナでゴングとなるトリプル世界タイトルマッチで、IBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に挑戦する元3階級制覇王者の八重樫東(大橋)が10日、横浜市内のジムで練習を公開した。

八重樫のミット打ちはかなり実戦的だった

 スパーリングを始めた当初は周囲が心配するほど内容が悪かったというが、「少しずつ取り戻した感がある。いい意味で自分を追い込める材料になっている」と八重樫。松本好二トレーナーとのミット打ちではスピード感あふれる動きを披露し、ここまでの仕上がりはかなり良さそうだ。

 とはいえ、37歳のムザラネは固いガードと手数を武器とするなかなかの難敵であることは間違いない。ムザラネの硬質のなパンチについて問われた八重樫は「顔は腫れると思います」とある程度の被弾を覚悟した上で、「もらうのは勝ちへの布石だと思う」と答えた。

 リーチが長く、テンポよく手を出してくるムザラネを攻略するにはリスクを背負う必要があるということだ。八重樫は「いい状態で打ち合いに持っていくなり、足を使うなりしたい。どのみち判定までいくと思うので、いろいろなプランを考えている。それがどこではまるのか、はまらないのかは分からないけど、風を感じながらやっていきたい」とリングの中で臨機応変に対応していくつもりだ。

フィジカルトレで大粒の汗を流す八重樫

 この日はサンドバッグ打ち、ミット打ちをみっちり行い、フィジカルトレーニングも歯を食いしばりながらきっちりこなした。賞味1時間半の中身は公開練習としてはかなりハード。「やりすぎじゃないのか」という大橋秀行会長の声を聞くと「歯磨きと一緒です。標準ですよ」とサラリ。通算4度目の世界王座獲得に向け、八重樫の闘志は徐々に高まっている。


元世界L・フライ級統一王者、田口良一さん引退式 “兄貴分”内山高志さんと惜別スパー

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 元WBAスーパー・IBF世界L・フライ級チャンピオン、田口良一さん(33歳)の引退セレモニーが10日、後楽園ホールの「DANGAN」で行われた。

10カウント・ゴングを聞く田口さん

 田口さんは世界戦で何度も競演した兄貴分の元WBA世界S・フェザー級スーパー王者、内山高志さんと2分×3ラウンドの引退スパーリングを披露した。

 田口さんがKOすれば後援会長から300万円、“ノックアウトダイナマイト”内山さんのKOには10万円というKO賞がアナウンスされ、会場が笑いに包まれる中でスパーリングはスタート。息が上がりまくりの田口さんが内山さんに遊ばれて、またしても笑いを取った。

 引退式でマイクを握った田口さんは「18歳で本格的にボクシングを始め、みあんさんの力添えて夢だった世界チャンピオンになることができた。自分は今後もボクシングに携わってボクシングを盛り上げていきたい。少しでもボクシングに興味をもってもらえたらこんなにうれしいことはない」とあいさつ。こみ上げるものを抑えきれないシーンもあった。

 最後に10カウント・ゴングが打ち鳴らされ、足掛け13年に及んだ現役生活に別れを告げた。生涯戦績は27勝12KO4敗2分。将来的にはボクシングジムを開こうとしている。

三代大訓が2-1判定辛勝 OPBF・S・フェザー級V4 2戦目の重岡優大がWBC7位に勝利

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 OPBF・S・フェザー級タイトルマッチが10日、後楽園ホール「DANGAN231」のメインで行われ、チャンピオンの三代大訓(ワタナベ)が挑戦者6位の木村吉光(白井・具志堅S)に2-1判定勝ち。4度目の防衛に成功した。スコアは114-113×2で三代、114-113で木村だった。

「首の皮一枚でつながった」と勝利の三代(右)

 ジャブの差し合いで始まった初回2分、距離が縮まったところで三代の右フックが決まって木村がダウン。試合はいきなり動いた。挽回したい木村は2回からワンツー、左フック、左ボディを打ち込んでいき積極的に手を出した。三代は狙いすぎなのか、手数は少ないものの、ジャブと右ストレート、右アッパーで木村に迫った。

 瞬発力のある木村は4回に左フックから前に出て、三代も右で応じて試合はヒートアップ。4回終了時の採点は2人が38-37で三代、1人が38-37で木村を支持した。

三代は6回、右アッパーをヒットさせたのを皮切りに、左ボディと右ストレートのコンビネーションで木村にダメージを与える。7回は木村が右を決めて反撃するが、三代の左ボディがよりダメージを与えている印象。8回を終わっての採点は76-75×3で三代がわずかにリードした。

 木村はよく手を出し、ジャブと右をヒットし、三代はジャブ、ショートの右アッパーを決めて甲乙つけがたい展開が続く。両者ともに接戦状態から抜け出せず、最終回は木村が攻めてゴングとなった。

 三代は9勝3KO1分。「首の皮一枚でつながったのは運がよかった。有利と言われていたけど、そんなことは全然ないと思っていた。油断せずに対策をしてきたけどこの結果です。(来年も)国内で真の価値を発揮したい」。

 善戦の木村は12勝7KO2敗。18年4月、WBOアジアパシフィック同級王者リチャード・プミクピック(比)戦以来の黒星となった。

重岡(左)は冷静に戦って世界ランカーから勝利

◇48.0キロ8回戦
重岡優大(ワタナベ)[3-0(60-54、59-55×2)]リト・ダンテ(比)
 セミでは18年の全日本選手権優勝などアマで活躍したサウスポー重岡優が3月に小浦翼(E&Jカシアス)からOPBFミニマム級王者を奪ったWBC同級7位ダンテと拳を交えた。

 小柄なダンテがガードを固めながら前進し、重岡がこれを迎え撃つ展開。スピードとパワーで上回る重岡は左右のボディを軸にダンテを攻めるが、タフなダンテは前に出続けてパンチを振るった。

 重岡はセコンドの指示を守っていたずらに打ち合わず、足を動かしながら有効打を重ね、タフなダンテから勝利を手にした。重岡は2勝1KO。「相手はKOがないと聞いていてKOしようと思ったけど、2、3発打ってこの人は倒れないと思った。」。ダンテは16勝8KO10敗4分。

◇S・バンタム級6回戦
水谷直人(KG大和)[3-0(58-55×2)]岡本ナオヤ(東拳)
 立教大で主将を務めたサウスポー水谷が日本S・バンタム級4位の岡本にチャレンジ。バッティングの多い試合となったが、岡本のアタックを外して有効打で上回った水谷が勝利した。水谷は6回にヘッドバッティングで減点1。水谷は7勝2KO6敗2分。岡本は13勝6KO9敗1分。

◇バンタム級6回戦
富施郁哉(ワタナベ)[3-0(57-56、58-55×2)]メルマルク・ディグノス(比)

◇48.5キロ6回戦
岡田真虎(JBS)[2-1(58-56×2、57-58)]櫛部好充(K&W)

◇フライ級6回戦
坂田健太(神奈川渥美)[引き分け1-0(59-55、57-57×2)]白鳥光芳(T&T)

【動画あり】寺地拳四朗 23日のV7戦に圧勝宣言 自慢のフットワークにさらなる磨き

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 WBC世界L・フライ級チャンピオンの拳四朗あらため寺地拳四朗(BMB)が11日、東京・練馬区の三迫ジムで練習を公開した。拳四朗は23日、横浜アリーナでランディ・ペタルコリン(比)を迎えて7度目の防衛戦を行う。

ラケットミットで力まないパンチを打つ拳四朗

 当初発表されたIBF王者フェリックス・アルバラード(ニカラグア)との統一戦が消滅。試合1ヵ月前に代役ペタルコリンを迎えることになった拳四朗は、「サウスポーは前回もやっているのですぐに感覚は戻った」と急な対戦相手の変更にも動じることはまったくなかった。

 元WBA・L・フライ級級暫定王者のペタルコリンの印象は「左は伸びてくるというイメージ。意外にきれいなボクシングをするので、まあまあやりやすいです」というもの。「リラックスしてやれるかがカギ。コツコツ当てていって、中盤から後半にかけて相手のメンタルを折り、倒せれば理想的」と試合をイメージした。

「足が動けば手も動く。自分は足からです」と言うように、今回も忙しく足を動かして挑戦者を追い込んでいく。さらに「縦のプレッシャーと横のプレッシャーを意識してできるようになった」と拳四朗。前後の動きに斜めの動きを織り交ぜ、フットワークで角度を変えながら攻撃する術も身についた。

 防衛を重ねるごとに力をつけている安定王者は7度目の防衛戦も「自信はめっちゃあります」と力強い。目標とする日本記録V13超えに向け、通過点となるV7戦も「顔にけがなく圧倒する」と宣言した。

休会の協栄ジム 亀田京之介ら2選手が花形ジム移籍 全日本新人王決定戦出場の限定措置

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 東日本ボクシング協会の理事会が11日、都内で開かれ、9日に休会届が提出された協栄ジムの2選手と、3人のトレーナーが花形進・東日本協会長が会長を務める花形ジムに移籍することが報告された。

取材に応じる内田トレーナー(左)と花形会長

 移籍するのは22日の全日本新人王決定戦に出場する亀田京之介と竹原毅の2選手と、内田洋二、三垣龍次、篠原さとしの3トレーナー。今回の移籍は1試合限定の措置で、試合が終われば再度話し合って今後のことを決める。

 取材に応じた内田トレーナーは「先週金曜日の夜に(休会の)記事があす出るという話を聞いて初めて知った。選手は今の場所で練習をしたいと言っているけど、協栄では試合に出られないので移籍するしかない」と話した。2選手はスパーリングもほぼ終えて調整の最終段階。現在は試合に集中しているという。

 協栄ジムはジムを運営するオーナーが金平桂一郎会長を解雇。金平会長が9日、休会届を東日本ボクシング協会に提出し、所属選手の身の振り方が問題となっている。2選手以外の移籍先はまだ決まっていない。

異色マジシャンボクサー ジロリアン陸が10勝目

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 フラッシュ赤羽ジム主催「オーバーヒートボクサーズナイトvol.92」が11日、後楽園ホールで開催され、メインのS・フェザー級8回戦は、異色のラーメン好きマジシャンボクサー、ジロリアン陸(フラッシュ赤羽)がイケメンアツシ(三谷大和)に3-0判定勝ち。スコアは78-73、79-72×2だった。

ジロリアン(左)は自身初の8回戦で勝利した

 ジロリアンはエンターテイナーらしくサンタの衣装で入場。クリンチの多いアツシを攻めあぐねて迎えた3回、右をもらって鼻血を出したが、右を決め返してダメージを与えると、4回に右ストレート、右アッパーをヒットしてアツシを追い込んだ。

 しかし、ここからアツシが盛り返し、右を打ち込んで試合を盛り上げた。7回にジロリアンが攻勢に出ると、アツシはホールディングで減点1。ジロリアンは最終回にKOを狙ったものの、かなわなかった。戦績は10勝9KO3敗。アツシは7勝2KO5敗2分。

 ジロリアンは現在、週2日ほど居酒屋などでマジックをして生計を立てながらボクシングに取り組んでいる。念願の日本ランク入りを目指すジロリアンは「もう31歳なので将来のこともある。どこかで踏ん切りをつけないといけない」と「あと数戦」を強調。リングネームの由来でもある“生命の源”ラーメン二郎を味わいに後楽園ホールを後にした。

佐藤(右)は馬力と気持ちでランカー対決を制した

◇L・フライ級8回戦
佐藤剛(角海老宝石)[3-0(77-74×2、78-75)]多田雅(TI山形)
日本・フライ級3位のサウスポー佐藤が身体を振りながらプレスをかけ、下から左ボディ、左フックで日本同級6位の多田に迫る。多田も右ストレート、右ボディアッパーを打ち込んでいったが、佐藤の左フックでダメージを負った。佐藤は2回も圧力を弱めず、左で多田からダウンを奪った。

 多田はここから立ち直り、動いては離れのボクシングでファイターの佐藤にコンビネーションを見舞う。佐藤は被弾で顔を腫らしながらも6回、ボディ攻撃で多田にダメージを与え、7、8回は粘る多田と激しい打撃戦を演じた。佐藤は10勝5KO1敗1分。5月の日本タイトル戦で堀川謙一(三迫)に敗れている多田は連敗。13勝8KO7敗3分。

興法はスタートダッシュを決めてTKO勝ち

◇S・フライ級8回戦
興法裕二(新日本木村)[TKO1回2分2秒]ファイヤー一休(三谷大和)
 体格で上回るサウスポー興法がスタートから仕掛け、顔面への連打で一休を追い込む。興法は防戦一方の一休にパンチの雨を降らせ、最後は左右のボディを効かせ、主審が割って入った。

コミーの防衛か、スター候補ロペスの戴冠か IBFライト級戦 勝者はロマチェンコと対決へ

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 今週土曜日14日(日本時間15日)ニューヨークのマジソンスクエアガーデンでゴングが鳴るIBF世界ライト級タイトルマッチの最終会見が11日行われた。2度目の防衛戦となる王者リチャード・コミー(ガーナ)にスター候補の指名挑戦者テオフィモ・ロペス(米)が挑む注目の一戦。メインはテレンス・クロフォードvs.エギディウス・カバラウスカス(リトアニア)のWBOウェルター級タイトルマッチ。

王者コミー(左)と世界初挑戦のロペス

 母国ガーナを離れニューヨークでトレーニングに励むコミー(29勝26KO2敗)は戴冠と防衛に貢献したアンドレ・ロジール・トレーナー(ダニエル・ジェイコブスのコーチ)とのコンビを継続。厚い信頼関係を築く。

 ロペスの印象を問われ「すごいパンチャーという評判だけど、みんなが言うほどではない。ペースを乱されるとうまく運ばないところがある」とコミー。ロペスの最新試合、中谷正義戦を例に相手の弱点を指摘した。

 ジムワーク以外はほとんど外出しないというコミーは「この試合に私の運命がかかっている。神に勝利を祈っている。長年にわたり防衛ができることを神に祈っている」と敬虔なクリスチャンらしく締めくくった。

 一方、世界挑戦に備えて元WBAライト級王者ジョーイ・ガマチ(オルズベック・ナザロフに王座を追われる)をコーチに迎え調整したロペス(14勝11KO無敗)は「ウエートも問題なくメンタル、フィジカルともベストに仕上がっている。去年はいろいろな賞をもらい素晴らしい年だった。今年は経験を積んだ1年だった」とコメント。

 そして「中谷は上背とリーチがありズバ抜けた選手だった。でもあの日は不調だった。それでも何とか乗り越えられた」と苦戦を認めた。最後に試合を中継するESPNの解説者、アンドレ・ウォードとティモシー・ブラッドリーが「世界挑戦はまだ早いと言っているが…」との質問にロペスは「彼らはもう引退した人間。誰の意見も私は尊重するけど、12月14日、私はリングで輝く」と結んだ。

 勝者がライト級3冠統一王者ワシル・ロマチェンコ(ロマチェンコ)と対決するレールが敷かれた一戦。果たしてどんな結果が待っているか興味津々だ。Photo by Mikey Williams / Top Rank

絶対王者クロフォード「次はミドル級でやる」 ウェルター級ライバルに関心なし?

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 今年のトップランク社のイベントの掉尾を飾るWBOウェルター級タイトルマッチの会見が11日行われ、王者テレンス・クロフォード(米)と挑戦者1位エギディウス・カバラウスカス(リトアニア)が決意を語った。試合はスポーツ専門チャンネルESPNが全米に中継する。

クロフォード(左)リトアニア初の王者を狙うカバラウスカス

 世界初挑戦のカバラウスカス(21勝17KO1分)は米国でキャリアを展開。無敗で世界ランキングを上昇したが、前回、中堅ランカーのレイ・ロビンソン(米)に苦戦。分の悪いドローに終わった。

 それでなくても現役最強ボクサーの一人、リング誌PFPランキング4位のクロフォードが相手では不利の予想が立つ。しかしリトアニア初の世界王者を目指す挑戦者は「最強のクロフォードに勝てば私が世界一になれる。土曜日の夜が待ちきれない」と闘志を燃やす。

 一方、絶対有利を予想されるクロフォード(35勝26KO)にはウェルター級王者と強豪が集中するライバルプロモーションPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)所属の選手との対決に質問が集中した。

 これに対してクロフォードは「PBCで実績をあげているのはパッキャオだけ。他のエロール・スペンス、キース・サーマン、ショーン・ポーター、ダニー・ガルシアは彼らが私を必要としているだけで私は彼らを必要としていない」とバッサリ斬り捨てた。

 今回のカバラウスカスに関してクロフォードは「彼は2度オリンピックに出場しているし今まで無敗。ロビンソンはやりにくい選手だから(苦戦は)しょうがない。グレートなファイトになる」と相手を立てた。

 そして「次は?」という質問に「160ポンド(ミドル級)に上がる。私が冗談を言っているように聞こえるけど、次の試合はミドル級だ」と発言。試合後の成り行きが注目される。

 試合会場はニューヨークのマジソンスクエアガーデン。日本では15日午前11時からWOWOWで生中継される。Photo by Mikey Williams / Top Rank


V1戦の村田諒太が公開練習「この一戦にかける」 王座陥落のブラント第1戦の反省いかす

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 WBAミドル級チャンピオンの村田諒太(帝拳)が12日、東京・神楽坂の帝拳ジムで練習を公開、順調な調整ぶりをアピールした。村田は23日、横浜アリーナで開催されるトリプル世界タイトルマッチのメインで挑戦者スティーブン・バトラー(カナダ)と初防衛戦を行う。

「自信はある」と力強く言い切った村田

 激戦のミドル級で存在感を示すべく、世界にアピールするような試合を─。そんな質問に対し、村田は強く言い切った。「そういう気持ちはない。この一戦にかけないとダメ。ブラント第1戦と同じ過ちを犯さないように集中する」。将来のビッグマッチを見据え、足元をすくわれた18年9月のロブ・ブラント(米)戦と同じ轍は踏まない、という意味だ。

 もちろんバトラー(28勝24KO1敗1分)のことも十分に研究してきた。「狙いにいって変なパンチをもわらないことが大事。(バトラーの)ノックアウトパンチは右ストレート。一定の距離では強いパンチを打つので、その距離では警戒するのが一つの対策」。バトラーがロングレンジから踏み込んで打つ右ストレートを要注意パンチに挙げた。

 一方で、相手をリスペクトしつつも、「自分からしっかりプレッシャーをかけて、自分の展開に持っていけば問題ない」、「KO率とパンチ力はそこまで比例しない。ナーバスにはなっていない」、「相手が足を使ってくれるならありがたい」、「あのとき(敗れたブラント第1戦)の自分とは違う」と自信のコメントが自然に出るのは、本人が言うようにいいトレーニングができているということだろう。

スパーリングではアグレッシブな攻撃を見せた

 この日はアイザイア・スティーンと2ラウンドのスパーリングを行い、連打でパートナーを追い詰めるシーンを披露。減量期に入って疲れもありそうだが、ミット打ちでも力強いパンチを打ち込んだ。

 練習を視察したバトラー陣営のジャン・フランソワ・バージェロン・トレーナーは村田のコンディションをたたえながら「こちらの作戦はもうでき上っている。作戦を遂行するだけだ。いい試合になるだろう」と言い残してジムをあとにした。

相変わらず村田は多くの報道陣を集める

天海ツナミ 郷里・鹿児島県内之浦で女子世界戦

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 郷里のリングに立つ天海ツナミはベルトを守れるか──? 14日に鹿児島県の内之浦銀河アリーナでWBO女子世界L・フライ級タイトルマッチが行われる。

試合ポスターを掲げる天海ツナミ(内之浦で)

 1位ジョゼベル・パガデュアン(比国)の挑戦を受けるチャンピオン、天海ツナミ(山木)は10日に現地入りし、11日は会場内のトレーニング施設で動き、迫る試合に備えて最後の調整を行った。またパガデュアン一行もこの日来日し現地入りしている。 

 内之浦は宇宙ロケットの打ち上げ施設で知られる(鹿児島・肝付町)。天海の出身地であり、沖縄生まれの天海(35歳)は4歳からこの地で育った、「知り合いも多いので、多くの人に夢や刺激を与えられるようないい試合をして、しっかり勝ちたい」と意欲的なコメントを寄せた。

 天海はこれが7月に藤岡奈穂子と最強女王対決で引き分けに終わって以来の試合で、2度目の王座防衛戦となる。戦績は16勝11KO9敗1分(JBCの公認記録)。相手のパガデュアン(35歳)はサウスポーの積極的に手の出る選手。これまで12勝5KO1敗1分。 過去に2度日本で世界戦に挑んで、池山直に判定負け、シーサー池原久美子と引き分けている。

「強い選手なので一抹の不安もあるが、ツナミが自分のボクシングをできれば勝てる」と山木敏弘・山木ジム会長はみる。 内之浦でプロボクシングの世界戦が行われるのはもちろん初めて。天海の凱旋試合を実現しようと後援者らが実行委員会を設立し、町を挙げてこの試合の実現にこぎつけた。

 試合は14日の午後4時に第1試合開始。セミは元日本L・フライ級ランカーの春口直也(橋口)-サンチャイ・ヨッブン(タイ)の8回戦。

佐川遼が日本フェザー級V2 日野僚を突き放す 石井渡士也はTKOで日本ユース・バンタム級王座獲得

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 日本フェザー級タイトルマッチが12日、後楽園ホール「ダイヤモンドグローブ」のセミで行われ、王者の佐川遼(三迫)が挑戦者1位の日野僚(川崎新田)に3-0判定勝ち。初防衛に成功した。スコアは97-93×2、98-92。

佐川は次戦で丸田陽七太を迎える

 9月の日本王座決定戦で世界ランカーの阿部麗也(KG大和)を下して戴冠した佐川はWBC11位、WBO15位にランクイン。世界ランカーとなっての初防衛戦で、タイトル初挑戦の変則サウスポー日野を迎えた。

 佐川が右を、日野が左を狙ってフェイントをかけ合う滑り出し。佐川がボディを叩いてポイントを取る。独特のリズムを持つ日野は3回にジワジワとプレスをかけて左フックをヒット、チャンスを作った。日野は5回も単発ながら左フック、右フックをクリーンヒット。前半を終わっての採点は49-46、48-47で佐川、48-47で日野と割れた。

 7回、佐川が右をヒットしてチャンスを作り、ボディも決めて攻勢に出ると、日野も右フックを決めて反撃。しかし体力で勝る佐川が右で日野を下がらせ、ペースを掌握していった。その後も佐川は動きの鈍った日野にボディ、右ストレート、左フックを打ち込み、リードを広げて勝利した。

 佐川は9勝4KO1敗。「日野選手は独特なので研究した成果が出たと思う。初防衛してチャンピオンとして自信を持てると思う。次は森岡ジムの丸田陽七太選手と決まっているので、しっかり対策していきたい」。日野は印象的なパンチを決めたものの終盤ペースダウンした。13勝8KO2敗2分。

石井渡士也

◇日本ユース・バンタム級王座決定8回戦
石井渡士也(REBOOT.IBA)[TKO4回30秒] 石川春樹(RK蒲田)
 ともに瞬発力があり、思い切りがよかった。ジャブで上回る日本バンタム級14位の石井に対し、石川がインサイドに入っていくが、ラウンド終盤、石井が近距離で左フックを決めて石川をキャンバスに送った。2回はスタートから石井が圧力をかけたが、今度は石川の左フックでが炸裂して石井が尻からダウンした。

試合が再開されるど左フックの相打ちで危うくダブルノックダウンというシーンを潜り抜け、激しいパンチの交換に突入。より正確にパンチをヒットしたのは石井だった。石井は3回、圧力の弱まった石川にジャブ、左フックをヒット。4回に右カウンターを決めると、石川が崩れ落ち、即ストップとなった。

 埼玉・花咲徳栄高でインターハイ準優勝の経験がある石川はプロ3戦目でユース王座獲得。デビューから3連勝2KOをマーク。石川は8勝6KO

◇フェザー級8回戦
三浦仁(三迫)[引き分け1-0(77-75、76-76×2)]河村真吾(ミツキ)
 9月に大阪での対戦は偶然のバッティングで2回負傷引き分け。ダイレクトリマッチは初回、日本S・バンタム級16位の三浦が同10位のサウスポー河村にうまくジャブを当てて好スタートを切ったと思われたが、河村の左カウンターで三浦がダウンという幕開け。三浦は有効打で右目上部を切った。

 三浦は2回に右を決めて反撃。ここから三浦が右フックを軸に手数で上回り、河村が左ストレートと右フックをコツコツと決め、両者ともにダメージを蓄積していった。6回に三浦がボディ攻撃で河村にダメージを与え、7回は河村が左を決めてラッシュ。最終回は両者ともに死力を尽くして打ち合った。三浦は10勝1KO3敗4分。3戦連続ドローの河村は15勝8KO6敗4分。

◇バンタム級6回戦
木村天汰郎(駿河男児)[引き分け1-0(58-56、57-57×2)]義元得拳(神奈川渥美)

勅使河原弘晶が3連続KO防衛 OPBF・S・バンタム級 「来年は世界チャンピオンになります!」

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 IBF・S・バンタム級7位にランクされるOPBF同じ級チャンピオンの勅使河原弘晶(輪島功一S)が12日、後楽園ホール「ダイヤモンドグローブ」のメインに登場。挑戦者15位の川島翔平(真正)に5回3分9秒KO勝ち。3度目の防衛に成功した。

 勅使河原がスタートから圧力をかけ、ガードを高くしてジャブ、右ストレートを狙う川島にジャブをよく当てた。4回に入ると勅使河原がコンビネーションにつなぎはじめ、4回終了時の採点は39-37×2、40-36で王者がリードした。

 川嶋は5回に右ストレートを決めて畳みかけるが、勅使河原がこれに応戦。打ち合いになったところで勅使河原の左フックが決まって、川島がキャンバスにゴロリ。ダメージは深く、辛うじて立ち上がったところで10カウントとなった。

勅使河原は5回で試合を決めた

 勅使河原は21勝14KO2敗2分。川島は18勝4KO4敗2分。試合の模様はフジテレビで14日(土)26時15分から放送される(放送時間繰り下げの場合あり)。

勅使河原「勝って当たり前と思われた試合なので、当たり前の仕事をした。川島選手はいい選手だったけど、5ラウンド以内で倒そうと思っていた。来年は世界チャンピオンになります!」

告知 ビート最新号きょう発売 ヘビー級を愉しむ!

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 ボクシング・ビート最新号はいつもより少し早く13日の発売となります。表紙はワイルダーvs.オルティス再戦。「ヘビー級を愉しむ」――ジョシュア-ルイスとともにヘビー級注目の2リマッチを特集します。恐ろしい一撃を決めたワイルダーの「豪打伝説」など。

 今月号は毎年恒例の付録がつきます。「ワールド・ボクシング・カレンダー2020」。世界チャンピオンの誕生日付。中ではアリ・トロフィーを掲げる井上尚弥の見開きポスターも。

 巻頭は師走の世界戦展望。村田諒太、寺地拳四朗、八重樫東、井岡一翔、田中恒成それぞれの試合の見どころ。締切直前に行われた岩佐亮佑のニューヨーク戦も、迫力写真とともにあの興奮をもう一度――。

 連載の飯田対談は新年号らしく2020年期待の中谷潤人が登場。ボクシングに懸ける若者のこれまでとこれからを飯田さんが聞いております。これも連載の「きっかけのエピソード」ではKOキング竹迫司登の豪快なスイング(?)をぜひ。

 今月号もどうぞボクシング・ビートをお楽しみください。ボクシング・ビート編集部一同

◇ボクシング・ビート1月号主な内容◇
■世界戦プレビュー…村田諒太-バトラー/寺地拳四朗-ペタルコリン/ムザラネ-八重樫東/井岡一翔-シントロン/田中恒成-トロハツ
■井上尚弥vs.ロマチェンコ PFP対決火花散る
■ヘビー級特集…ワイルダーV10/ジョシュア奪還/ワイルダー「豪打伝説」/現代ヘビー級シーンを引っ張る巨人たちの「武器」/和製ヘビー級最大の挑戦、次期世界王者候補と評判のデュボアに挑む京太郎
■カラーリポート…TOKYO2020へ、全日本選手権から
■内外熱闘リポート…岩佐、ニューヨークで獲った/尾川無念の負傷判定・引分/末吉陥落/ほか
■連載…飯田覚士の直撃トーク「中谷潤人」/きっかけのエピソード「竹迫司登」/Eye of BEAT「松永宏信」/石井一太郎「会長の日々」/浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ「ジョシュ・テイラー」/尾崎恵一「KOトーク」/チャンピオンの殿堂「ウィリー・ペップ」

◇ご購入先

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新星ヘイニーが負傷 WBCライト級休養王者に フォルトゥーナとキャンベルで暫定王座決定戦

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 WBCは12日(日本時間13日)ライト級正規王者デビン・ヘイニー(米=写真)を休養チャンピオンにシフトした。

 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)のフランチャイズ王者昇格により、暫定王者から正規王者にジャンプしたヘイニー(21)だが、11月9日ロサンゼルスのステープルズ・センターで行ったアルフレド・サンティアゴ(ドミニカ共和国)との防衛戦で右肩を負傷。手術を要し復帰が長引くことからWBCが決断した。

 空位の王座はランキング上位のハビエル・フォルトゥーナ(ドミニカ共和国)とルーク・キャンベル(英)の間で争うようWBCはオーダーした。交渉が合意に達しないケースは入札となる。勝者がヘイニーと対戦を義務づけられているが、ヘイニーは復帰後S・ライト級に転向する可能性もあるという。Photo/SUMIO YAMADA

■ライト級世界王者
WBAスーパー ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
WBCフランチャイズ ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
WBC休養 デビン・ヘイニー(米)
IBF リチャード・コミー(ガーナ)
WBO ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)

3冠王者の吉野修一郎 2.13日本ライト級V5戦 注目ウェルター級 永野vs.小原は2.1ダイナミック

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 2020年、注目の日本タイトルマッチ2試合の日程が決まった。WBOアジアパシフィック&OPBF&日本ライト級王者の吉野は2月13日、後楽園ホール「ダイヤモンドグローブ」で指名挑戦者の富岡樹(REBOOT.IBA)を迎えて日本王座の5度目の防衛戦を行う。

安定王者の吉野(右)は若い富岡を挑戦者に迎える

 アマチュアで豊富なキャリアを積んだ吉野はデビューから無傷の11連勝(9KO)をマーク。ここ最近はライト級で図抜けた実力を発揮し、そろそろステップアップの段階に来ている。12日、後楽園ホールのリングに上がった吉野は「この試合に勝って世界に行きます」と高らかに宣言した。

 富岡(7勝2KO2敗1分)は18年7月、OPBF王座を最終的に11度防衛した中谷正義(引退)戦に続き今度は吉野へのチャレンジ。圧倒的な実力者に臆せず向かっていく姿勢は賞賛に値する。同じく12日のリングでは「僕のほうが負けるという予想があるけど自信があります。このチャンスをものにします」と力強く宣戦布告した。

小原(左)と永野、見逃したくない一戦だ

 注目の日本ウェルター級タイトルマッチ、王者・永野祐樹(帝拳)vs.挑戦者・小原佳太(三迫)は2月1日、後楽園ホール「ダイナミックグローブ」にセットされた。

 強打の左ストレートを武器とする永野(17勝13KO2敗)はこれが2度目の防衛戦。2月1日はチャンピオンとしてリングに上がるが、2人の立ち位置を比べると永野のほうがチャレンジャーと言えるだろう。

 世界挑戦経験もある小原(22勝20KO4敗1分)は3月のIBF世界挑戦者決定戦に敗れたあと、外国人選手とのイージーな試合を嫌ってあえて日本タイトル挑戦者決定戦に出場。これに勝利して永野への挑戦権をつかんだ。勢いに乗っている日本王者を下して「やっぱり小原は強い」とファンに印象付け、再び世界の舞台に立とうとしている。


岩佐亮佑の標的 WBA・IBF王者ローマンが復帰 1.30マイアミでWBA指名試合

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 来年1月30日、米マイアミのアイランド・ガーデンズでストリーミング配信のDAZNが全米に中継するイベントが発表され、日本でもお馴染みのWBA“スーパー”・IBF世界S・バンタム級王者ダニエル・ローマン(米=写真)が登場する。ローマンはWBA1位ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との指名試合が組まれた。

 ローマン(27勝10KO2敗1分=29)は9月、アフマダリエフ(7勝6KO無敗=29)と対戦する予定だったが負傷によりキャンセル。アフマダリエフは無冠戦を行った。

 ブランク中に暫定王者だったブランドン・フィゲロア(米)の正規王者昇格によりローマンは格上のスーパー王者に。もう一つ保持するIBF王座の暫定王者に岩佐亮佑(セレス)が先週、就いている。

 メインは王者デメトゥリアス・アンドラーデ(米)vs.挑戦者3位ルーク・キーラー(アイルランド)のWBO世界ミドル級タイトルマッチ。3度目の防衛戦となるアンドラーデ(28勝17KO無敗=31)はこの試合をクリアしてカネロ・アルバレス、ゲンナジー・ゴロフキン、ジャモール・チャーロとの統一戦を希望している。

 相手のキーラー(17勝5KO2敗1分=32)は8月、村田諒太のスパーリングパートナーを務めたルイス・アリアス(米)に判定勝ちで浮上した元WBO欧州ミドル級王者。

 同日もう一つの世界戦はIBF世界S・フェザー級王者テビン・ファーマー(米)がWBA同級ゴールド王者ジョセフ・ディアス(米)を迎えて5度目の防衛戦を行う。防衛回数を伸ばすファーマー(29)は30勝6KO4敗1分。GBP傘下のディアス(27)は30勝15KO1敗。

 このイベントを通達したマッチルーム・ボクシングのエディ・ハーン・プロモーターは当初、WBC王者フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)vs.WBA王者カリド・ヤファイ(英)のS・フライ級統一戦締結を発表した。しかし今回このカードは含まれていない。メキシコからの情報ではエストラーダが負傷し、ヤファイ戦は延期されると伝えられる。

大橋会長「候補は4人いる」 井上尚弥の次戦に言及 IBFからは指名試合ダスマリナス戦の指令

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 大橋ジムの大橋秀行会長が13日、東京・新宿の紀伊國屋書店で開かれた自著『最強モンスター井上尚弥はこうして作った 5人の世界チャンピオンを育てた大橋流マネジメント術』(祥伝社)の出版を記念したトーク&サイン会に出席。WBA・IBF世界バンタム級王者、井上尚弥(大橋)の次戦について現状を説明した。

大橋会長は意外にも初の自著。売れ行きは好調とのことだ

 大橋会長によると井上は12日、先月7日のWBSS決勝で負った右眼窩底骨折の再検査を受け「経過は良好」との診断を受けたという。これにより来年1月中にスパーリングを再開し、2月に走り込みのキャンプというスケジュールで、4月ごろにラスベガスで予定される試合に向け準備を進めていくことになる。

 対戦相手について大橋会長は、IBFがランキング1位のマイケル・ダスマリナス(比)との指名試合を通告してきたことを明かした上で、これを受け入れるかどうかについては「これから決める」と語るにとどめた。

 対戦相手にはダスマリナスを含めて「4人ほど候補がいる」と大橋会長。井上が対戦を希望したWBO王者ジョンリエル・カシメロ(比)、さらにはWBSS初戦で当時のIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と接戦を演じたジェイソン・マロニー(豪)の名前も挙げた。

 また、WBCがバンタム級王者ノルディ・ウーバーリ(仏)の指名挑戦者をノニト・ドネア(比)としたことについては「ちょっとロドリゲスがかわいそうに思う」とコメント。挑戦者決定戦に進みながら対戦相手ルイス・ネリ(メキシコ)の計量失格で試合のなくなったロドリゲスを思いやった。

 その上で「拓真をいずれWBCに再挑戦させたい」とどちらが勝利しても拓真をWBC王座に再挑戦させる方針を示した。先月の試合でウーバーリに敗れた拓真は5月に国内で再起戦を予定している。

天海ツナミ凱旋防衛に自信 WBO女子L・フライ級戦

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 初めて出身地鹿児島のリングに立つチャンピオンが難敵を撃退して故郷に錦を飾ることができるか? 14日夕に内之浦銀河アリーナ(鹿児島県肝属郡肝付町)で行われるWBO女子世界L・フライ級チャンピオン、天海ツナミ(山木)と指名挑戦者(同級1位)ジョゼベル・パガデュアン(比国)のタイトルマッチ10回戦の公式計量が13日午後同会場内で行われ、天海は48.8キロ、パガデュアンは48.7キロでともにリミット内でパスした。ツナミにとっては2度目の防衛戦となる。

王者ツナミ(左)と挑戦者パガデュアン

 公式計量の前に催された試合の調印式・記者会見には両選手が揃って出席。相手の印象を問われたツナミは「すばしっこそう」、パガデュアンは「すばらしいチャンピオンに挑戦できて光栄」とそれぞれが相手の実力を認め合った。

 その上で天海は「(地元の)皆さんに元気を与えるような試合をしたい。KOで勝ちたいと思う」と必勝を宣言したのに対し、挑戦者は「それぞれ作戦がある。明日を見ていてください」とだけ語り、予言はしなかった。

 しかし同国人の4人がツナミと対戦して全員KO、TKOで敗れている過去のデータに触れ、「誰ひとり最後まで戦えなかったが、自分は違う」と自信をアピールした。

ボクシングルネサンス 日墨対決は日本の2勝1敗

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 メキシコで活躍するトレーナー兼プロモーター、古俊久俊氏が主催する「第20回ボクシングルネサンス」が12日(日本時間13日)、メキシコシティの日墨会館・大広間で開催され、アマ4試合、プロ5試合の計9試合が行われた。

先鋒戦のアマチュア対決は岡元が勝利

 3対3日墨対決の先鋒は、宮崎・日章学園高校に留学経験のある岡元翔がミゲル・リコとアマ対決。スピ一ドで上回る岡元が左右のコンビネーションブローで2度のダウンを奪って3-0の判定勝ちした。

向山は惜しくも敗れた

 中堅は、日本で1勝2敗のプロ戦績を持つ向山健人が、1勝1敗のブライアン・サンチェスと4回戦。向山はスタイリッシュなボクシングで好スタ一トを切ったが、2回以降はブライアンがボディ打ち、右ボラ一ドで盛り返し、向山は最終回に再び攻勢を強めたものの僅差の判定で敗れた。

江尻はメキシコで初勝利

 大将戦はメキシコで2連続判定負けの江尻和麿が、前回敗れたエステバン・エルナンデスとダイレクトりマッチ、背水の陣でこの4回戦に臨んだ。前回はメキシカン得意の打ち合いに巻き込まれたのが敗因だったが、今回はその反省を生かし、フットワークをフル活用して相手の突進をいなしてのカウンターが冴え渡った。

 スピ一ド豊かな左フックのカウンタ一で何度か相手をぐらつかせたが、打たれ強いメキシカンはその度に右の強打を打ち返し江尻をたじろがせる場面を作る。4ラウンドにわたる攻防の末、クリ一ンヒットの差で2-1の僅差で江尻の手が上がり、江尻はついに本場メキシコでうれしい初勝利を飾った。次回の興行は、2月28日を予定している。

ヘビー級の藤本京太郎 英国での大一番へ出発 「粘り強く後半に持っていく」

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 21日(日本時間22日)にロンドンで英国期待のヘビー級、ダニエル・デュボアと対戦する日本ヘビー級の第一人者、藤本京太郎(角海老宝石)が14日に出発した。

日の丸の刈込みも入れ、ヘアーを決めて渡英の京太郎

「バタバタです」が、早朝の羽田空港に姿を現した京太郎の第一声。米国西海岸で3週間のキャンプトレーニングを終え、帰国したのが10日。昨夜は阿部弘幸トレーナーが部屋にやってきて、眠たがる京太郎の尻を叩いて出発準備を整えた。「きょうも成田空港からの便だと思っていました」と頭をかく京太郎。

 それでも、勝負の一戦に備えてやれることはすべてやってきたという。アメリカでは週3日のペースで約60ラウンドのスパーリングをこなした。「大変でしたが、生き残るつもりでスパーをしっかりやれました。乗り越えて、やれた気持ちはあります」と京太郎。

「相手のホームで、僕より体もデカいし(倒しに)来ると思いますが、しっかり迎え撃ちたい。こればかりはやってみないと分かりませんが、若くて強くてもプロの経験は少ないし、粘り強く後半に持っていけば勝機を見いだせるんじゃないかと思います」(京太郎)

 13勝12KO無敗のデュボア(WBC15位、IBF12位、WBO6位)はワイルダーやジョシュア、ヒューリーが支配する世界ヘビー級で次期王者候補と評判の22歳。身長196センチ、リーチ198センチの本格派ヘビー級である。今回の試合にはWBCシルバー王座がかけられるが、世界挑戦の地固めとして京太郎の持つWBAランキングを狙っている。

 敵地に乗り込む京太郎のヘアは、赤&緑、そしてゴールド。日の丸模様の刈り込みもいれた。「日本を背負うタイプではないけど。こんな派手な色だからぜひとも勝たないと」と気合を入れる和製ヘビー級。「ここまで長かったんで、楽しんで戦えればと思います」と語る京太郎はいい表情をしていた。

 この日の先発隊は京太郎と阿部トレーナー。追って鈴木眞吾会長やトレーナー陣がロンドン入りする予定だが、デュボア側の要請で日本の発表会見で用いられたパンダの着ぐるみも持参するという。これについては、会見の様子を見たデュボア側が「藤本はリングでパンダではなくグリズリーと出会うことになろう」とカウンターを見舞った経緯がある。

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