7月の初防衛戦を衝撃の1ラウンドKO勝ちで終えたWBC世界バンタム級チャンピオン、中谷潤人（M.T）が9日、相模湖カントリークラブ（神奈川・相模原市）で4日間の走り込みキャンプに入った。初日のこの日午後には神足茂利（日本S・フェザー級5位）らジムメート5人とともにアップダウンのきついゴルフ場を元気よく走っていた。
先の初防衛戦では世界1位のビンセント・アストロラビオ（比）を初回ボディーへの一撃でわずか157秒KOに撃退して評価をさらにアップさせた中谷。試合後は同じリングでWBO世界フライ級の新王座についた親友のアンソニー・オラスクアガ（米）を案内して京都・大阪で観光旅行を楽しんだが、わずか1週間ほどでジムワークを再開。「ダメージもないので、いい状態を保ちたい」（中谷）と、次の試合に備えて早めの練習再開となったもの。
バンタム級は現在世界4団体のチャンピオンがすべて日本選手であることから、統一戦の期待が高まる。中谷自身も「希望は統一戦」と言うが、交渉がすんなり行かないことも覚悟して、どんな相手にもいいパフォーマンスを出せるようにしたいという。井上尚弥に敗れたルイス・ネリが対戦を希望していることについて問われると「面白いですね」と関心を示していた。
また試合直後に世界的な興行会社トップランク社と契約したことが明らかになったが、これについては「米国を舞台の試合が増えるのはありがたい」と期待している。村野健M.Tジム会長によると、次の試合はまだ決まっていないが、秋頃になるもようだ。
現在開催中のパリ五輪の柔道で親交のある阿部一二三選手が金メダル獲得には刺激を受けたといい、早速メールで祝福したことを明かした。阿部選手は中谷のラスベガスの試合に応援にきたこともある。