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4日、豪州のシドニーで行われたIBFミドル級タイトルマッチは王者ジャニベク・アリムハヌリ(カザフスタン)が挑戦者3位アンドレイ・ミハイロビッチ(ニュージーランド)に9回2分45秒TKO勝ちで防衛を果たした。WBO王座も保持するアリムハヌリだが、今回はIBF王座のみが懸けられた。
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アリムハヌリの脱水症状により7月から仕切り直しになった一戦。試合前、両国国歌吹奏でカザフスタン国歌とは別の曲が流れるハプニングがあった。その影響も感じさせず、サウスポーのアリムハヌリは初回さっそく左を命中させる。
2回、王者の左を食らってグラついたミハイロビッチは同じパンチで何度もヒザが揺れた。そして終了ゴングと同時に浴びた左で挑戦者は横転。中村勝彦レフェリーがカウントを適用する。挑戦者はダメージを引きずっており、試合は長引きそうにない雰囲気だったが、ミハイロビッチは3回を生き延びると4回から体を密着させてパンチを返す。
ここでアリムハヌリは手こずり、序盤のような展開に持ち込めない。それでもミハイロビッチに鼻血を流させ、6回の王者は再び左強打、コンビネーションで優勢に進める。なおも抵抗するミハイロビッチだが9回、左ストレートを叩き込まれてロープへ崩れかかると中村レフェリーがそれまでと判断。試合の幕がおりた。
アウェーの防衛戦でコンディションが万全でなかった印象もあったアリムハヌリだが、まずは王座は安泰。「私は2つのタイトルを持っている。残りのカルロス・アダメス(WBC)、エリスランディ・ララ(WBA)といつでも戦える」と統一戦実現をアピールした。16勝11KO無敗。初黒星のミハイロビッチは21勝13KO1敗。