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英国リバプールのM&Sバンク・アリーナで現地時間5日に行われたWBAフェザー級タイトルマッチは王者ニック・ボール(英)が挑戦者7位ロニー・リオス(米)に10回2分6秒TKO勝ち。今年6月、レイモンド・フォード(米)から奪ったベルトの初防衛に成功した。
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地元での防衛戦となったボールがスタートから積極的に仕掛けてリード。しかし3度目の世界挑戦となるリオスも応戦し、ボールは鼻血を流す。3回、王者が左右連打から左フックを見舞うとリオスはあお向けにダウン。再開後、激しく追い込んだボールだがガードを固めたリオスは逃げ切る。
生き延びたリオスは鋭角的なボディー打ちを繰り出して反撃に出る。ボールは時おりサウスポーにチェンジして対抗。レフェリーに注意される場面もあるが、相手をプッシュしながら追い込む積極性は相変わらず。リオスのパンチを食らうシーンもあるものの7回には左右で再び挑戦者を落下させる。
それでもリオスの心は折れず8回にはボディー連打を打ち返し挽回に努める。だが9回、攻勢に出て地元ファンを沸かせたボールは10回、一気にチャージ。ガードを固める挑戦者に渾身の連打を浴びせるとリオスはロープ間からはみ出して3度目のダウン。起き上がったがコーナーがタオルを投入し試合の幕がおりた。
ボールは21勝12KO1分無敗。「他のベルトを狙いたい。特にグリーンのベルトはナイスだ」と、2戦前にドローに終わったレイ・バルガス(メキシコ)との再戦をアピールした。WBAフェザー級1位はスティーブン・フルトン(米)で、こちらと対戦する可能性もある。リオスは34勝17KO5敗。
アンダーカードのライト級10回戦でハイデル・エレラ(キューバ=WBC・S・フェザー級15位)がオリバー・フローレス(ニカラグア)に3回37秒、左ボディーでTKO勝ち。英国とドバイでリング上がるエレラ(22)は16勝14KO無敗。WBAインターコンチネンタル・ライト級王座を防衛した。15年12月にWBA・S・フェザー級王者内山高志に挑んだフローレス(33)は31勝20KO6敗2分。