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Channel: Boxing News(ボクシングニュース)
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王者・出田裕一、奮闘の加藤寿を5回でストップ 日本S・ウェルター級V3

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 8日、東京・後楽園ホールで行われた日本S・ウェルター級タイトルマッチ10回戦は、チャンピオンの出田裕一(いでた・ゆういち、三迫)が挑戦者3位・加藤寿(熊谷コサカ)を4回に2度のダウンを奪った末、5回2分44秒TKO勝ち。3度目の防衛に成功した。

4回、2度目のダウンを奪ったチャンピオン出田

 前日に40歳の誕生日を迎えた出田と39歳の加藤。年齢がクローズアップされがちな対決だが、両者ともに人生経験をぶつけ合うような骨太な展開を繰り広げた。

 サウスポーの加藤がフットワークを使って左右に動き、左アッパーを主体に攻めれば、出田は両腕をしっかりと高く掲げ、左右のショートフックを上下に連打して迫る。一撃の威力では加藤が優るように見えるが、時折織り交ぜる出田の右ショートも加藤をとらえる。

 3回、左ボディーアッパーを打つ加藤に対し、出田は右ストレートをリターンしてのけ反らせるが、加藤は左アッパーを出田に意識させてガードを絞らせ、その外から左を巻き込んでテンプルをヒット。出田にダメージを与えたが、出田はショート連打で加藤を追い込んでいった。

 そして4回。加藤はパターンを変えて左アッパーから右フックを返していくが、出田はそこに左フックを合わせて右をフォロー。これで尻もちを着くダウンを喫した加藤だが、試合を決めにかかった出田に左強打。タフネスを誇る出田の足元を揺るがせて、あわや逆転のシーンを築いてみせた。

 が、力んで打ち終わりに隙が生じた加藤を、出田は見逃さなかった。加藤の左ストレートに右ショートをカウンタ―。ふたたび挑戦者にキャンバスを味わわせたのだった。

 ここも立ち上がった加藤は、必死に耐えて右フックをヒット。両者ともにダメージを負っていたが、打っては離れるスタイルが染み込む加藤に対し、前に出るスタイルの出田が押し込む力で優る。ショート連打を見せておき、間隙に差し込む右が光った。

 5回、加藤の左に右を合わせて腰砕けにさせた出田は、一気にロープに押し込んで連打。ここでレフェリーが試合を止めた。

 日本王座最高齢防衛記録を更新中の出田は、リング上で今後の抱負を訊かれると「10度防衛です」とにこやかに返答。次戦はチャンピオンカーニバルで、最強挑戦者決定戦の勝者と対戦する模様だが、「できれば豊嶋(亮太=帝拳)くんと戦ってみたい」と、日本、OPBF、WBOアジアパシフィックのウェルター級三冠元王者の名を挙げた。19勝10KO16敗1分。


 初の正規タイトル挑戦に敗れたものの、出田を窮地に追い詰めてみせた加藤は12勝8KO13敗2分。


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