WBO世界S・フライ級チャンピオン、井上尚弥(大橋)が12月30日、横浜文化体育館の「FUJI BOXING 2017」で、同級7位ヨアン・ボワイヨ(フランス)と7度目の防衛戦を行うことになった。16日都内で開かれた記者会見で発表された。当日はWBC世界L・フライ級王者、拳四朗(BMB)とのダブル世界タイトルマッチとなる。
井上は9月、米カリフォルニア州カーソンで開催された「SUPER FLY」で米国デビューをはたし、圧倒的な強さを見せつけてV6を達成。記者会見で井上は「2月にアメリカという話もあるので、そこに向けてもいい試合をしないといけない」と抱負を語った。
2.24「SUPER FLY」第2弾
2月にアメリカとは、2月24日にアメリカで開催される「SUPER FLY」第2弾のことだ。今のところWBC王者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)vsフアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)のみ発表されているが、主催者は再びこのクラスのトップ選手を集めたイベントを計画している。
大橋会長によると「尚弥が暮れの試合に出るのでオファーはなかった」とのことだが、「SUPER FLY2というくくりでやるならしっかり入れろと」というのが井上の意見。本人たっての希望で、出場の意思をアメリカ側に伝えたという。
2月にIBF王者アンカハスとの統一戦熱望
ここで今回もオファーを出したが断られたというIBF同級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)と統一戦を行うというのが井上の希望。ここでベルト統一をなしとげれば「気持ちよくバンタム級に上げられる」というのが理想のシナリオだ。
そのためにも暮れの防衛戦でつまづくわけにはいかない。ボワイヨは41勝26KO4敗1無効試合の29歳。現在30連勝中と波に乗っており、大橋会長は「外国での試合が多く、敵地をものともしないと思う。攻撃的な選手」と油断大敵を強調する。
とはいえ、どんな相手であっても“格下”に感じてしまうのがいまの井上の実力だ。真吾トレーナーが「最近は細かくアドバイスすることはなくなっている」と評する安定王者は、今回も圧勝が期待されそうだ。