OPBF東洋太平洋S・ライト級タイトルマッチが15日、後楽園ホール「DANGAN212」のメインで行われ、王者の内藤律樹(E&Jカシアス)が挑戦者15位ジェリッツ・チャベス(比)に2-0判定勝ち。初防衛に成功した。スコアは114-112×2、113-113。
元日本S・フェザー級王者の内藤は今年1月、ジェフリー・アリエンザ(比)との王座決定戦を制して2本目のベルトを獲得。初防衛戦は静かな立ち上がりだったが、2回に内藤が偶然のバッティングで左まゆ付近をカットすると動き出す。チャベスが前に出て右を内藤にヒット、まずは先制点を挙げた。
しかし、内藤も落ち着いて対処。3回からはジャブを上下に散らしながら、左をボディに打ち込んで試合を組み立てた。チャベスもジャブを突きながら右を狙ったが、内藤に当てるのは簡単ではない。4回終了時の採点は38-38、39-37×2で内藤がリードした。
内藤は5回に左ストレートをクリーンヒット。ボディへの左ストレートもよく決めて優勢に立つが、ここから突き放すことができない。チャベスは右を軸に時折アタックするが、内藤にかわされて手数が伸びない。8回を終わってのジャッジは78-74×3で内藤を支持した。
劣勢のチャベスは11回、前に出て内藤をつかまえようとした。これは内藤がさばいていたかに見えたが、ラウンド終了間際にチャベスの右フックが炸裂、内藤がひざを折ってダウンを喫した。
内藤は最終回、サークリングして逃げ切ろうとしたが、チャベスが右フックを決めて内藤は再びダウン。このあとチャベスの猛攻は続かず、内藤は何とか終了のゴングを聞いた。
辛くも初防衛成功の内藤は20勝7KO2敗。「集中力を切らしたところで右をもらってしまった。ダウンは効きました。苦戦しているので、次はもっといいボクシングができるようにがんばりたい」。
チャベスは昨年6月、S・ライト級世界ランカーの岡田博喜(角海老宝石)戦に続く判定負け。戦績は8勝6KO3敗2分。