アイザック・ドグボエvs大竹秀典のWBO世界S・バンタム級戦と同じリングで行われたメインエベント、WBO世界ライト級タイトルマッチは、挑戦者2位ホセ・ペドラサ(プエルトリコ)が王者ライムンド・ベルトラン(メキシコ=米)に12回3-0判定勝ち。以前君臨したIBF・S・フェザー級王者に続き2階級制覇を達成した。
メキシコ出身ながら16年間、試合が挙行されたアリゾナ州フェニックス在住のベルトランは地元選手。大声援をバックにコーナーを蹴ったが、長いリーチを誇るペドラサはジャブを上下に打ち分け対処。2回に左目尻をカットしたベルトランはヒッティングによるものと判断された。
その後打撃戦に活路を開く王者にペドラサはジャブが減り、インへの侵入を許す。しかし9回あたりからカットが広がったベルトランに10回、ペドラサはサウスポーにスイッチ。右ジャブを当てて再びペースを引き寄せる。そして11回、左アッパーを命中させてベルトランを倒す。値千金のダウンを奪ったペドラサが117-110が2者に115-112のスコアで王座に就いた。
初防衛に失敗したベルトランは35勝21KO8敗1分。勝てば次回、WBA王者ワシル・ロマチェンコとの統一戦が有力視されていた。代わってロマチェンコの相手にクローズアップされるペドラサは25勝12KO1敗。一時世界王者がゼロだったプエルトリコ勢は、これで現役4人目のチャンピオンとなり、勢いを取り戻しつつある。