WBC・S・バンタム級暫定王座決定戦の計量が11日、後楽園ビルのレストランで行われ、同級1位アビゲイル・メディナ(スペイン)が55.1キロ、同2位の亀田和毅(協栄)が55.2キロでリミットの55.3キロをクリアした。試合は明日12日、後楽園ホールでゴングとなる。
日本では13年12月のWBOバンタム級王座防衛戦以来、およそ5年ぶりとなる世界戦を迎える和毅は気合十分。計量後の写真撮影では40秒間にらみあい。最後は一触即発ムードを関係者によって断ち切られ、苦笑いを浮かべた和毅は「あす、あいつを倒したらチャンピオンになりますから」と自らに言い聞かせるように話した。
計量後のルールミーティングでは金平桂一郎会長がメディナのあごヒゲについて「ワセリンや(止血止めの)薬品がヒゲにつき、それが和毅の目に入る危険性がある」と問題提起。メディナ陣営は「そろえてくる」と回答し、最終的には12日午後6時の時点でスーパーバイザーとレフェリーが判断することになった。
これについてメディナは「これは私のスタイル。なぜ切らなくちゃいけないんだ? 孫悟空がしっぽを切られるようなものだ」とジョークを交えて反論。「私は1位、和毅は2位だ。必ず勝つ」と言葉に力をこめた。
なお、あす和毅がタイトルを獲得すると、協栄ジムとして13人目の世界王者で、帝拳ジムの12人を抜いて単独トップとなる。3兄弟で2階級制覇という記録も世界初だという。