2019年最初のタイトルマッチ、日本ミニマム級タイトルマッチが12日、後楽園ホール「DANGAN220」のセミで行われ、挑戦者1位の田中教仁(三迫)がチャンピオンの小野心(ワタナベ)に8回22秒TKO勝ち。王者が交代した。小野は2度目の防衛に失敗。
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田中(右)は3回、右を炸裂させて小野をキャンバス送り
リーチで上回るサウスポー小野が右リードで距離を取り好スタートを切ったかに見えたが、2回終了間際に田中が小野の左を外して右を合わせると、ダメージを受けた小野が後退。試合が動き始めた。
3回、再び田中の右が火を噴くと、今度は小野が尻からダウン。まだ時間はかなりあったが、ここは小野がフットワークでしのいだ。小野はここから立て直しを図ったが、5回終了時で田中が49-45×3とリードした。
あとのなくなった小野は6回から距離を詰めて打ち合いに活路を見出した。頭をつけてボディを打っていったが、接近戦はむしろ田中の土俵で田中が効果的なパンチを決めていく。小野は旗色が悪くなっていき、7回にホールディングで減点1。
8回、田中は右で小野をフラフラにして追撃。小野がコーナーに崩れ落ちると、即ストップとなった。11年の八重樫東(大橋)戦以来の日本王座挑戦を成功させた田中は18勝10KO7敗。WBO5位など4団体で世界ランク入りしている小野は23勝6KO10敗3分。
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鈴木トレーナーに肩車される田中
田中は5年のブランクをへて17年に復帰。マイクを握ると「本当は八重樫さんに勝って嫁にプロポーズするつもりだった。プロポーズじゃないけども、嫁にベルトを渡したい」と喜びのコメント。
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藤本(右)はランカー阿知和から白星
◇53.0キロ8回戦
藤本直人(新日本木村)[3-0(77-75、78-75、78-74)]阿知和賢(ワタナベ)
日本S・フライ級10位の阿知和は序盤、変則的な動きから右フックを断続的に決めた。ワンツー主体の藤本は圧力をかけて阿知和をロープに追い込んみ、クリーンヒットは当てられなかったが、攻勢をアピールした。
藤本は中盤からボディ攻めを軸に阿知和にダメージを与えた。最後までクセのある阿知和を崩しきることはできなかったものの、実直に攻めてジャッジの支持を得た。藤本は11勝5KO9敗1分。11勝4KO15敗5分。
◇52.8キロ6回戦
吉野ムサシ(八王子中屋)[3-0(57-56、58-56、58-55)]義元得拳(神奈川渥美)