MVPとKO賞の2冠に輝いたWBA世界バンタム級チャンピオンの井上尚弥(大橋)は「去年は2試合して最高の試合内容と結果を残すことができた」と語り、自他ともに認めるMVPに喜びを表した。
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父真吾さん(中)もトレーナー賞に輝いた
昨年の2試合連続KO勝ちでボクシング界を超えて注目度が高まり、テレビ番組やCMへの出演が増加。バラエティー番組にも積極的に出演し、「ボクシングを活性化するため、試合だけでは難しい。ボクシングを見ない人にも興味を持ってほしい。他のスポーツに負けていられない」と語る姿は、日本ボクシング界の顔としての自覚十分だ。
今年もさらなるブレイクに期待がかかる中、気になるのは発表がずれ込んでいるワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)の準決勝の日程。井上はIBFバンタム級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)との対戦が決まっているが、詳細はまだ発表されていない。
大橋秀行会長は、スケジュールが決まりかけては流れる、というサイクルを昨年11月から繰り返していることを明かした上で「4月か5月。アメリカかイギリスで決まる。まもなく発表になると思う」と説明した。
なかなか日程がフィックスしないのは困った話だが、「条件は相手も一緒。その分、長く練習できる」とは大橋会長。井上も「まずはWBSSで優勝する」と動じる様子はまったくなかった。来週には4泊5日の日程でグアムで走り込みのキャンプを行う。